鈴木大地長官「範に」理事会非公開のJOCへ思い

JOC講話「覚悟」で講師役を務めたスポーツ庁の鈴木大地長官(撮影・益田一弘)

スポーツ庁の鈴木大地長官(52)が12日、都内で日本オリンピック委員会(JOC)が取材する五輪・パラリンピック強化指定選手と指導者向けの講話「覚悟」の講師役を務めた。

88年ソウル五輪競泳男子100メートル背泳ぎ金メダリストとして、小学生も含めた約200人を前に体験談を披露した。「コツコツやること。スポーツだけでなく、いろんなことに興味を持つこと。スポーツも最後は心の勝負。頑張れる日もあるが、サボりたい日もある。そういう時に頑張れるネタを見つけられることが大切。私の場合は、地球の反対側にいるライバルが頑張っていることをイメージして頑張れた」と話した。

スポーツ庁は現在、競技団体の健全運営方針「ガバナンスコード」を策定して、積極的な情報開示などを各団体に求めている。一方でJOCは山下泰裕会長(62)が就任し、理事会を完全非公開にした。鈴木長官は「ガバナンスコード、コンプライアンス、透明性。(競技の)統括団体はクリーンな日本スポーツを目指している。JOCがどうすべきか。統括団体の範となってほしい。そういう組織運営をお願いしたい」と話した。