姉妹五輪狙う川井友香子が敗退号泣、敗者復活戦へ

女子62キロ級3回戦で敗れて唇をかむ川井友香子(撮影・阿部健吾)

【ヌルスルタン=阿部健吾】女子62キロ級の川井友香子(22=至学館大)が3回戦でアイスリー・ティニベコワ(キルギス)に敗れ、今日20日の敗者復活戦に回った。

4月のアジア選手権決勝でも試合終了直前に逆転負けした相手との激突。1-1で迎えた第2ピリオドは、背後を取って3-1とリードを奪い、そのままの流れで寝技に入ったところで落とし穴が。ローリングで回して加点を狙うところをロックが外れて体制が下になり、そのまま抑え込まれた。無念のフォール負けに「情けないの一言です。4月に負けている相手。焦って技をかけてしまった」と冷静さを欠いたことを悔やんだ。「気持ちの整理をつけたい」と言い終えると、しゃがみ込んで号泣した。

18日には57キロ級で姉梨紗子が準決勝を突破し、先に東京五輪代表内定を決めていた。姉妹での五輪出場は川井家の悲願。東京のために階級変更を2人で相談したのは、昨年6月の全日本選抜選手権の前。最善を探り、妹の年齢、骨格を見た姉が’62キロ級を勧めてくれた、それからは「筋トレとか量を増やし、ご飯も何回も食べてきた。おなかが弱くて、最初はすぐに胃が痛くなったりしていたんですけど」という増量苦も乗り越え、肉体改造を地道に続け、昨年大会は2位。さらに世界でも戦える力を身につけてきていた。今日勝ち上がり、3位決定戦に勝てば、復活で悲願成就となる。

また、女子68キロ級で16年リオデジャネイロ五輪69キロ級金メダルの土性沙羅(東新住建)は、3回戦で米国選手に1-10で屈した。男子57キロ級で昨年3位の高橋侑希(ALSOK)も4回戦でインド選手に屈し、準決勝に進めなかった。