準決敗退の田代未来「話にならない」涙で自身一喝

優勝を逃し、涙しながら取材に応じる田代未来(撮影・峯岸佑樹)

<柔道:グランドスラム(GS)大阪大会兼東京五輪代表選考会>◇第2日◇23日◇丸善インテックアリーナ大阪◇女子63キロ級など男女全4階級

世界選手権女子63キロ級銀メダルの田代未来(25=コマツ)が、自身を一喝した。

世界選手権3連覇中の「絶対女王」ことアグベニュー(フランス)や、16年リオデジャネイロ五輪金メダルのトルステニャク(スロベニア)らの強豪が不参加の中、準決勝で土井雅子(JR東日本=24)に延長の末、敗れた。強みの組み手を封じられ、「負け」を認めた。3位決定戦は制したが、いら立ちを隠せなかった。リオ五輪ではメダルを逃し、東京五輪ではその雪辱を果たすつもりのため「こんなところで負けている場合じゃない。話にならない。勝たないといけない」と強く唇をかんだ。

8月の世界選手権ではアグベニューと11分超えの激戦を演じ、「アグベニュー以外敵なし」と、改めてアピールしたかった。今大会で負けはしたが、東京五輪代表の最有力候補であることは変わらない。8カ月後の大舞台での金メダルを目指し、「全ての試合に勝つ。勝たないと先がない」と気持ちを奮い立たせた。