羽生結弦「そこはちょっと控えたいかなと」一問一答

男子シングルで優勝し、記者会見で笑顔を見せる羽生(撮影・加藤諒)

フィギュアスケート男子でグランプリシリーズ第6戦のGPNHK杯を優勝した羽生結弦(24=ANA)が24日、札幌市で一夜明け会見を行った。GP2連勝を飾り、GPファイナル(12月、イタリア・トリノ)進出が確定。出場すれば4連覇した16年以来3年ぶりの出場となる大舞台への意気込み、今季のこれまでの歩みなどを語った。

主な一問一答は以下の通り。

-今回、練習はどういう感じでできたか

羽生 実はオータムの後に、コンディションがよくなくて結構。練習があんまりうまくいかなかったんですよね。オータムからスケートカナダにいくにあたって、うまく練習ができなくて結構フラストレーションがたまっている状態での試合だったので、今回はもっと基盤を作りたいと思っていたんですよね。スケートカナダでいい出来はできたと思っていますし、いい出来ができたということはいい練習ができたっていうこととイコールになると思うんですけど。ただもっと安定していい演技ができるようになりたいっていうのがスケートカナダからNHK杯までの道のりで。そういった意味での練習はできたんじゃないかなという感覚はあります。もちろん1抜けあって回転不足もあって、ショートのジャンプも完璧だったとは言えないですけど、ただやっとまとまる演技が、安定してだいぶできるようになってきたなって感じはしますね。イチかバチかじゃなくて。

-ファイナルで勝つための戦略は

羽生 まずはやっぱりコンディション作りですね。やっぱりここから全日本まで含めて3連戦なので。毎回移動がすごい多いですし、時差の問題もありますし、もちろん試合で出し切るタイプなのでどこかで抜くということはないので絶対。だからとにかくいいコンディションで臨むこと。後はやっぱり自分にとってファイナルは、本当にネイサン選手との戦いみたいな感じでしか思ってないんですけど、やっぱり勝ちたいので。勝つことに意味があると思っているので本当に。もちろん今季は点数は勝ってますけど、2戦ともとりあえず今回は満足しきれるとは言えない内容ではあるんですけど、それでも勝ててるという自信を持ちつつ。でも彼もこんなんではないというのは分かっているのでスケートカナダ、今回以上にいいコンディションで臨めるようにしたいなっていうのが、1番の対策というか、1番すべきことかなっていう風に思います。

-今の構成でノーミスなら勝てるか

羽生 そこはちょっと控えたいかなと思います。

-それはこの2戦をケガなく終えたことで、そろそろ4回転ルッツというのも視野に入っているのか

羽生 練習はしてるので「できるよ」っていうのは、言えるかなと思うんですけど。それを入れる、入れないっていうのは『先発ピッチャー誰』っていうのと変わらないと僕は思っているので、そこはしっかり、自分自身で考えた上で。

-昔は追われる立場より追う立場にいる方がやる気が出ると言っていたが今はどっちか

羽生 でも常に追ってます。今は全世界がスケートカナダの演技ですかね、スケートカナダの羽生結弦の演技を追ってくると思うんですよこれから。あの322点というのを超えるために、いろんなことを考えていろんな練習をしてくると思います。ただそれは僕自身も一緒で、僕もあの演技を超えたいし、あの点数を超えたいってすごく思っているので常に追っているんだなって思っています。またネイサン選手の話になりますけど、ネイサン選手がこんなものじゃないっていうのは自分自身すごく分かっているので、またその彼のベストとも戦いたいなっていう気持ちで常にいます。