水谷、美誠組が圧勝発進「混合が1番、金の可能性」

混合ダブルス初戦でサーブを打つ伊藤美誠(中央)と水谷隼(左)(撮影・三須一紀)

<卓球:グランドファイナル>◇第1日◇12日◇中国・鄭州◇混合ダブルス1回戦ほか

【鄭州(中国)=三須一紀】20年東京オリンピック(五輪)で初採用となる混合ダブルスで水谷隼(30=木下グループ)伊藤美誠(19=スターツ)組がフランスペアに3-0で圧勝し、好スタートを切った。ともに東京五輪での金メダルを目標に掲げた。女子ダブルスで木原美悠、長崎美柚組がチェコとスロバキアのペアに3-2で勝利。平野美宇、芝田沙季組は台湾ペアに2-3で敗れ、初戦で姿を消した。

  ◇  ◇  ◇

水谷と伊藤の「磐田コンビ」が相性の良さを生かし、グランドファイナル初制覇へ、順調に滑り出した。第3ゲーム。伊藤のサーブで相手のリズムを崩すと、水谷が中陣からフォアを振り切り6-2とリードを広げる。水谷も左回転と見せかけ右回転で打つ技巧派サーブなどを駆使して相手を翻弄(ほんろう)し、危なげなく初戦を突破した。

2人は同じ静岡・磐田市出身で、水谷の両親がコーチを務める豊田町卓球スポーツ少年団の出身。結成は今年7月だが、わずか約1カ月後のワールドツアーで優勝を果たすなど、一気に東京五輪候補に名乗りを上げた。

五輪の同種目代表は、団体戦要員を含めた男女それぞれ3人から日本卓球協会の強化本部が決める。伊藤は「出るからには金メダルを狙う」と話し、水谷も「混合が1番、金の可能性がある」と意欲を示した。

一方、水谷は13日に逆転の五輪代表を狙う男子シングルスの初戦に挑む。「五輪に出られなければ、今大会1戦1戦が引退試合になる」と気を引き締め直した。