広瀬俊朗氏が一体感訴え、車いすラグビー代表合宿

車いすラグビー日本代表の池崎大輔(左)と言葉を交わす広瀬俊朗氏(撮影・小堀泰男)

都内で合宿中の車いすラグビー日本代表に、ラグビー日本代表元主将の広瀬俊朗氏(38)が合流した。16日には選手たちに講義を行い、チームの一体感の重要性を訴えた。

昨年9月から車いすラグビーのオフィシャルアンバサダーを務める広瀬氏は、15日の練習から視察。一夜明けたこの日午前に選手たちと向かい合った。

「車いすラグビーとラグビー日本代表には多様性という点で共通点がある。多くの選手が自分の意見を言い合うことでまとまればチーム力はアップする、という話をさせていただきました」

広瀬氏は多国籍の選手が集った日本代表が、リーチ・マイケル主将を中心に「ONE TEAM」となって昨年のW杯で史上初のベスト8進出を果たしたことを例に挙げ、コミュニケーションと意識の共有の重要性を強調。10代から40歳代までの幅広い年齢層に加え、女性選手もいる車いすラグビー代表の多様性も、固く結束できれば逆に大きな力に変えられると力説した。

車いすラグビー代表は16年のリオデジャネイロ・パラリンピックで銅メダル。18年の世界選手権では米国、オーストラリアらのライバルを制して悲願の世界一に輝いた。開催国枠で出場する東京パラリンピックでの金メダル獲得を目指して強化中だ。この日午後の実戦練習ではピリオド終盤の攻守、試合時間コントロールを重点的に確認。合間のミーティングではケビン・オアー監督に池透暢主将が詳細な説明を求めるなど活発な意見交換も行われた。