阿部詩オール一本勝ちでV、東京五輪代表ほぼ確実

GSデュッセルドルフ大会を制し、取材に応じる阿部詩(撮影・峯岸佑樹)

<柔道・グランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会>◇21日◇第1日◇ドイツ・デュッセルドルフ◇女子52キロ級決勝

女子52キロ級で世界選手権2連覇の阿部詩(19=日体大)が決勝で、世界ランキング1位のブシャール(フランス)を下し、優勝した。全5試合を一本勝ちして、東京五輪代表をほぼ確実とした。

決勝の相手は、昨年11月のGS大阪大会決勝で、対外国勢49戦目にして初黒星を喫した因縁のブシャール。五輪代表切符を逃す、痛恨の1敗だっただけに、リベンジの思いが強かった。「ホッとした。二度と負けないという強い気持ちで臨んだ」。相手の変則的な組み手争いを制し、指導3を誘発して勝ちきった。

27日に都内で行われる全日本柔道連盟の強化委員会で五輪代表に決まる見込み。男子66キロ級で19年世界王者の丸山城志郎(ミキハウス)を追う兄一二三(22=日体大)との兄妹優勝は18年世界選手権バクー大会以来だ。「うれしいというより、恥ずかしい気持ちがあるけど、兄妹での優勝は違う。ただ、目標は五輪での(兄妹)優勝。もっと強くなった姿を見せたい」と充実した表情で語っていた。