石川祐希がイタリアから帰国 体調に問題なし

石川祐希(19年6月7日撮影)

バレーボール男子日本代表のエースで、イタリアのプロ1部リーグ(セリエA)パドバでプレーする石川祐希(24)が、4月末に無事帰国していたことを5日、所属事務所が明らかにした。石川は自身の公式インスタグラムで「皆さんと一緒にスポーツの素晴らしさを分かち合える日がまた戻ってくるように、今、自分たちの手でこれからの未来をつくっていきましょう。感謝の気持ちを忘れずに」と呼び掛けた。

石川は中大在学時からイタリアでプレーし、同大卒業後の昨季からシエナでプロ生活をスタートさせ、今季からパドバに移籍した。昨年10月の開幕からプレーオフ進出(14チーム中8位以内)を目指してポイントゲッターとして活躍してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大で3月にリーグが中断され、4月6日に打ち切りが決定していた。

石川は帰国時に到着空港検疫でPCR検査を受けて陰性と判定され、その後自宅で14日間の経過観察期間を過ごしていた。現在も体調に変化はないが、感染者21万人、死亡者2万9000人を超えるイタリアに滞在していたことに加え、日本へは緊急事態宣言発令後の帰国になったことで、健康状態を確認した上での発表になった。

石川はリーグが打ち切られた時点で全19試合、71セットに出場し、242得点(スパイク198点、サーブ29点、ブロック15点)を記録し、チームは8勝11敗で7位だった。

石川は「バレーボールができないという現実を受け止める中で、改めて、支えてくださる皆さんの存在の大きさを痛感しています」とサポートしてくれる人への感謝を惜しまなかった。

世界が平和で、みんなが健康でなければスポーツはできないということも強く感じているとし、石川は「僕は、今までバレーボールを通じて、たくさんの人と出会い、たくさんのこと学んできました。だからこれからも、世界中でスポーツがなくてはならないものであって欲しいと願っています。そのために、バレーボールができない今も、自分にできる活動を続けていきたいと考えています」と述べた。