白樺学園ルーキートリオが起爆剤 地元開催で初Vだ

バスケットボール全国高校選手権道予選での初優勝を目指す白樺学園の選手たち(撮影・浅水友輝)

バスケットボールの全国高校選手権(ウインターカップ)道予選は13日、帯広・よつ葉アリーナ十勝で開幕する。男子は昨年準優勝の白樺学園がルーキーパワーで地元開催で初優勝を目指す。今年は中学時代に北海道選抜で活躍した長谷匡悟、舘山由青、山田哲汰の1年生トリオが加入。昨年全国初出場のチームは新戦力も加わり、2年連続全国舞台を狙う。

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1年生ルーキートリオが2年連続全国切符獲得のカギを握る。09年以来11年ぶりの地元開催。全国高校選手権出場をかけて争う道予選に向け、練習にもひときわ力がこもる。札幌厚別北中で昨年全国中学出場の舘山は「3年生にとっては最後の大会。最善を尽くしたい」と力を込める。

昨年道予選は優勝した東海大札幌に決勝リーグで3点差に迫るなど2勝1敗の準優勝で初の全国切符を獲得。宮下真和監督(41)は「エース級がいた去年とは全然違う。チームとして全員で守備からの速攻で戦っていく」。今年は新加入の1年生15人を含む30人の大所帯。宮村詩恩とダブル主将として引っ張る山田崇太(ともに3年)は「チームは日に日に良くなっている。後輩たちの力も借りて全国1勝して歴史をつくりたい」と目標を掲げる。

その「後輩」の中でも特別な思いで今大会を迎えるのが山田哲汰だ。元日本代表の旧姓奈良岡幾子さんを母に持ち、高校で競技をやめる兄で主将の崇太とは同じコートに立てる最後の機会。1年生司令塔の哲汰は「まだまだ兄とやりたい。優勝して全国に行く」と決意は固い。

コロナ禍で総体、国体は開催されなかった。その中でも黙々と練習を続ける3年生の姿を見てきた長谷は「1年生で出してもらっている。1日1日を大切に3年生と全国大会に出たい」。練習試合は例年よりも少ないが、大学や社会人チームの胸を借りてチームの連係を深めてきた。

今年2月の北海道高校新人は8強にとどまったが、全道規模の公式戦はコロナ禍後初めて。強豪校同士で戦力が読めない中、1年生トリオの活躍がチームにとっても起爆剤になる。山田哲は「しっかり声を出し、ルーズボールを追い、リバウンドを取って、攻撃につなげたい」。2度出場の総体を含めてまだ手にしていない全国1勝の目標のためにも、北海道王者での全国切符を狙う。【浅水友輝】

◆白樺学園と全国大会 11年の総体出場が初。同年の道予選は決勝リーグで2勝1敗で3校が並び、3校の当該試合での得点率で上回って初優勝し、出場権を獲得。全国では初戦(2回戦)で山形南(山形)に79-107で敗戦。道予選2位で出場の19年総体は1回戦で土浦日大(茨城)に64ー90で敗れた。同年初出場した全国高校選手権では1回戦で前年準優勝の中部大第一(愛知)に74-114で屈し、全国初勝利を逃した。