京産大・伊藤監督、開幕連勝も「正直満足できない」

京産大対関西大 前半、中央右にトライを決める京産大フランカー城間賢(撮影・上田博志)

<関西大学ラグビー:京産大34-10関大>◇B組(昨季偶数順位)第2節◇15日◇京都・宝が池球技場

今季から京産大を率いる15年W杯日本代表の伊藤鐘史監督(39)が、開幕2連勝にも厳しい評価を下した。

前半を10-10で折り返し、後半4分にNO8ヴェア・タモエフォラウ(1年=札幌山の手)が勝ち越しトライ。相手を0点に抑えるなど立て直したが「正直満足できない試合展開。伝統のモール、スクラムでトライをしきれない。ボールを相手に献上する。あそこで決めていれば、試合展開も変わった」と評価した。

10-3の前半ロスタイムには敵陣でペナルティーを獲得。PGを狙わず、スクラムで攻めた。そこから1度は相手の反則を誘い、こだわった相手ゴール前のスクラム。主導権を握る得点が目前に迫ったが、スクラムから相手にボールを渡し、逆に約90メートルをつながれてトライを許した。ゴールも決まって10-10。後半に突き放したものの、厳しい展開を余儀なくされた。

上位3チームが進む全国大学選手権出場、B組1位通過に王手をかけ、21日の最終節(滋賀・布引)では同大と対戦する。ロック田中利輝主将(4年=東海大仰星)は「同志社戦に向けて、気持ちを引き締めないといけない」。新型コロナウイルスの影響で短期決戦の今季。勝ちを重ねながら成長する。【松本航】

◆今季の関西大学ラグビー 昨季順位で奇数(A組)偶数(B組)の4チームずつに分け、総当たり3試合で同組内の順位付け。A組は天理大、関学大、近大、摂南大。B組は同大、京産大、立命大、関大。

最後は両組の同順位同士で順位決定戦を行い、上位3チームが全国大学選手権へ進む。