佐藤駿フリーの構成変更、股関節が「ずっと痛くて」

公式練習 練習する佐藤駿(代表撮影)

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ最終戦(第6戦)NHK杯>◇26日◇公式練習◇大阪・東和薬品ラクタブドーム◇男子

19年ジュニアグランプリ(GP)ファイナル王者の佐藤駿(16=フジ・コーポレーション)が、フリーの構成変更を明かした。28日に向けた曲かけ練習で「バトル・オブ・ザ・キングス」を流し、冒頭で現在最高難度の4回転ルッツを着氷させたが、4回転サルコーは跳ばなかった。4回転トーループは予定通り2本を組み込んだ。

つまり今季、こだわっている4回転3種4本のプログラムから4回転サルコーを外し、昨季と同じ2種3本へ。回避した理由を聞かれると「最近、サルコーの調子が悪くて…。関東ブロック(選手権)で痛めた(右の)股関節がちょっと痛くて、しつこく痛いわけではないんですけど、ずっと痛くて。それでサルコーを全然やっていなかったので今回はやめました。去年と同じ構成になってしまうんですが、ルッツとトーループ2本の構成でやりたいと思っています」と明らかにした。

シニアGPシリーズのデビュー戦となるNHK杯へ「初めてなので、とても緊張していたんですが、雰囲気を見たら緊張が解けました。この調子でいけたらなと思います」。実際に滑ってみて「氷に慣れるのに時間がかかったけれど、自分の中ではジャンプの調子も良かった」と語った。

ショートプログラム(SP)曲の「パイレーツ・オブ・カリビアン」については「トーループが大事なので重点的に練習してきました」と言い、フリーの曲かけで着氷した4回転ルッツに関しては「ステップアウトになってしまったんですけど、手応え的には悪くない。練習でも降りられたので明日の曲かけでも降りられるようにしたい」。新型コロナ禍の中、自身の生命線と再確認した高難度ジャンプを、本番で成功させる道筋を立てた。【木下淳】