五郎丸少年「グラウンド脇でイナゴ捕り」から大成

会見で笑顔を見せるヤマハ発動機の五郎丸(撮影・倉橋徹也)

今季限りでの現役引退を発表したラグビー元日本代表FB五郎丸歩(34=ヤマハ発動機)が16日、浜松市内で記者会見を行った。 「残り1シーズンを戦う気力、体力しか残っていない」と決断した理由を説明した。会見ではキックの際に両手を体の前で合わせる「五郎丸ポーズ」への思いも明かした。日本ラグビー界発展のために走り続けた男は、来年1月16日に開幕するトップリーグでファンへの感謝の思いを胸に戦い抜く。

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五郎丸がラグビーを始めた地元福岡の「みやけヤングラガーズ」の大石侃代表(90)は「寂しいですね。本心ではもうちょっと頑張って欲しいとも思うが、人間なにごとも限界がありますから」とねぎらった。15年W杯後にクラブを訪問するなど、故郷を大切にした五郎丸。大石会長は「チームの誇りになる選手」と笑顔を浮かべて話した。

大石会長は、五郎丸が3歳で加入してきた当時のこともよく覚えている。「あまりおしゃべりではなくて、じっと見つめてくるようなタイプだった。はじめはグラウンドの脇でイナゴを捕って遊んだりもしていました」。兄亮さんとともにラグビーボールに夢中になったころから「キックは特にうまかった」。希代のキッカーは幼少期から才能を感じさせていた。

15年W杯での活躍もあって、部員は現在100人を超えている。五郎丸が所属していた当時の練習場は現在は高速道路になり残っていないが、子どもたちの夢となる存在になった。第2、第3の五郎丸を目指すスター候補生が、地元クラブに集まり続けている。【岡崎悠利】