東京成徳大高が全員バスケでV王手 須田出血も奮闘

札幌山の手対東京成徳大高 第4Q、笑顔でタッチを交わす東京成徳大高の選手たち(C)JBA

<バスケットボール・SoftBankウインターカップ全国高校選手権:東京成徳大96-92札幌山の手>◇女子準決勝◇27日◇東京体育館

女子は東京成徳大高(東京)が11年ぶり8度目の決勝進出を決めた。出場した9人全員が得点とアシストを決める全員バスケで、札幌山の手(北海道)に96-92で競り勝った。昨年王者の桜花学園(愛知)も高知中央(高知)に勝ち、歴代最多23度目の優勝に王手をかけた。

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目標だった準決勝のメインコートで、東京成徳大高が真骨頂を発揮した。試合後、遠香周平監督(53)が至福の表情で言った。「ウチはたくさん走るバスケット。大勢の選手を使わないときついので“つなぎ”はいない。全員が仕事をしてくれた」。出場全9人が得点とアシストを記録。5人で11本の3ポイントシュートを決めた。

第1クオーター(Q)にひじ打ちでアゴから出血したシューターの須田は、エースの山田がベンチに下がった第3Qから司令塔に転じたが「ふだんからマルチなプレーができるように練習していたので」と気負いはなし。16得点に加えてチーム最多の5アシストを決めた。

第3Q終了時点で15点差をつけたが、終了間際に2点差まで追い上げられた。終盤に一時逆転された準々決勝の安城学園戦に続く崖っぷちも「チームの合言葉は“大丈夫”。どんなときも大丈夫と言い合って、強い気持ちでプレーしていました」と山田は振り返った。

決勝の相手は昨年優勝の桜花学園(愛知)。07~09年の決勝で3連敗。昨年の高校総体でも100点以上取られて敗れた。遠香監督は「今の自分たちのバスケがどこまで通用するか。チャレンジだと思っています」。ベスト4を突破した勢いを、王者にぶつける。