天理大コロナ集団感染から日本一「恩返し」監督感慨

天理大対早大 試合前に練習する天理大フィフティーンを見つめる天理大・小松監督(撮影・滝沢徹郎)

<全国大学ラグビー選手権:天理大55-28早大>◇決勝◇11日◇国立

天理大が初優勝を飾った。試合後のインタビューで小松節夫監督(57)は、感慨深げに喜びをかみしめた。

「今まで決勝を2回戦って、なかなか実力を出せなかった。とにかく出し切ろうと送り出した」と振り返った。

序盤から2連覇を狙う早大を圧倒。同監督は「力を出してくれた。早大の本当に早いプレッシャーでいいアタックを、前に出てよく戦った。学生たちがハードワークをして、キャプテンを中心にいいチーム」と初優勝を成し遂げた選手たちをたたえた。

同部は新型コロナウイルスの集団感染となり、苦しい時期を過ごした。小松監督は「我々だけでは乗り越えられなかった。大学、天理市民のみなさんのおかげで活動を再開できた。恩返しの意味でやってきて、喜んでもらえてうれしい。今までの卒業生の悔しい思いを晴らしてくれた。今までいろんな方にご支援いただいて、ようやく優勝できました。本当にありがとうございました」と感謝した。【佐藤あすみ】