横井きな結が首位「諦めず」いとこ田中恒成から刺激

全国高校スケート選手権フィギュア競技 女子予選B(SP)を終え、首位に立った中京大中京の横井きな結(撮影・木下淳)

<フィギュアスケート:全国高校選手権>◇第3日◇22日◇長野市ビッグハット◇女子予選B(ショートプログラム、SP)

女子B組で横井きな結(きなゆ=中京大中京1年)が61・77点をマークし、首位発進した。冒頭の3回転ルッツを決め、続くダブルアクセル(2回転半)はカウンターから。後半の3回転トーループ2連続ジャンプも決めた。3組に分かれた予選は、前日のA組で同級生の松生理乃が61・03点の1位。初舞台2人がともに組のトップで24日の決勝(フリー)進出を確実にした。

昨年11月の全日本ジュニア。直前に頸椎(けいつい)を痛め、首にコルセットを巻いて出場した。医師から「2、3カ月後に再発するかも」と診断され、この1月中旬にも練習中断を余儀なくされた。それでも「絶不調の中でも、いい演技ができた」と万全に遠い中でもノーミスでまとめた。

いとこのボクシング3階級王者田中恒成は、昨年末にWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔に敗れた。世界最速4階級制覇は逃したが「すごかった」と力をもらった。試合後「格好良かったよ」と連絡すると「ありがとう。這い上がるぜぃ!」と返信がきたという。お年玉ももらい「大切に使わせていただきます」と笑顔を見せつつ、同じ勝負の世界で戦う身として刺激も十分。フリーはトリプルアクセル(3回転半)に挑む予定で「たぶん、こけるけど、諦めずに最後まで」と誓った。【木下淳】