<スーパーラグビー(SR)アオテアロア:ハリケーンズ30-19ハイランダーズ>◇第5節◇26日◇ニュージーランド(NZ)ダニーディン
19年ワールドカップ(W杯)日本代表でNZのハイランダーズに加入したNO8姫野和樹(26)が、新天地デビューで自らに合格点を与えた。
後半9分に途中出場。同19分に代名詞の「ジャッカル」で相手ボールを奪取し、7-24と劣勢の展開で味方に刺激を与えた。「今日に関しては自分に合格点をあげたい」とし「ここに来て、いい経験を積むことだけが目的じゃない。チームを勝たせるために、もっとハードワークしないといけない」と自らを鼓舞した。
新型コロナウイルスの感染状況が、他国に比べて良好なラグビー王国。マスクなし、試合中には客席から大声の歌が聞こえてくる、久々の雰囲気を味わった。
「『ラグビーが戻ってきたな』っていうのが第一印象。『人前で走るのがこんなに面白いのか』っていうぐらい、ニヤニヤしていました。お客さんの前でプレーするのが、日本ではなかなかできなかった。ここでプレーできていることが、幸せに感じました」
トヨタ自動車の一員として戦った昨季のトップリーグは、第6節で打ち切り。日本代表活動も実施されず、20年2月22日のクボタ戦を最後に公式戦から遠ざかった。その分、確かな成長ぶりに手応えがにじんだ。
「去年ラグビーができなかった分、自分の体作りにフォーカスした。1年ぶりの試合でも自分のラグビーができた。いい積み重ねができている証拠だと思う」
この日、チームは敗戦。NZ国内5チームで戦う「SRアオテアロア」で4試合を終え、1勝3敗となった。日本代表ジョセフ・ヘッドコーチが率い、15年にSR初優勝を果たしたチームで何を残すのか-。海外挑戦の意味を言い切った。
「力の証明です。日本人としての、力の証明、そして、自分の力の証明。今後、ラグビーを日本になくてはならないものにするためにも、海外で日本人がこれだけやれると証明できれば、もっともっと日本人の誇り、ラグビー人口にもつながる。子どもたちが、夢をより持てることにつながる。現役選手にも『自信』をNZから発信したい。それが自分がやりたいこと、得たいことだと思います」
次節は4月2日、敵地クライストチャーチでクルセーダーズと対戦する。多くの世界的スターを生む強豪を相手に、また姫野の「力」が試される。【松本航】