宇野昌磨「僕にしかできない挑戦を今後も」一問一答

男子フリー、演技をする宇野昌磨(2021年4月16日撮影)

フィギュアスケート男子の宇野昌磨(23=トヨタ自動車)が18日、来季に向けたオフシーズンの過ごし方について言及した。

世界国別対抗戦のエキシビション前に、会場の丸善インテックアリーナ大阪でオンライン取材に対応した。

主な一問一答は以下の通り。

-今季終えての収穫、課題

宇野 今シーズン、すごく数少ない試合になったシーズンでした。その中でもちゃんとピークを合わせることができたり「もっともっと自分が成長したいな」っていう、シーズンを送れたことが一番の収穫だと思います。

-今大会の演技後に「スケートを楽しみたい」と言っていた

宇野 今回のショートプログラム(SP)、フリーともに、決して楽しんだ試合はできませんでした。やはり「楽しむ」っていうのは、ある程度自分に余裕があったり、試合まで悔いのない練習をしてきた人にしかできないものなんだなと今回知りましたし、今回いろいろなことがあり、気持ちが定まらないまま試合に出てしまった。今後、そういうことがないように注意していきたいし、試合直後のインタビューで何を言ったか覚えていないんですが、もちろんふがいなさはありました。練習ができて本番ができなかったら悔しいんですが。悔しいと言うより、ふがいない。あまりこの試合で気持ちが落ち込んだとかはなく、この試合に向けて練習してきた自分が、気持ちが入っていなかったっていうのを、今後の教訓にして、生かしていきたいと思っています。

-来季は五輪シーズン

宇野 「もっとうまくなりたいな」って思いますね。自分で言うのもあれですが、安定しているものはあまりないが、いろいろなことができる可能性は、自分にあるんじゃないかなと思っています。可能性を捨てずにいろいろなことに挑戦していって、僕にしかできない挑戦を今後もできたらと思います。

-今後、アイスショー出演が終わってからはスイスでやるのか

宇野 僕の拠点はスイスなので、日本にもちろんアイスショーでしばらくいますが、日本にいる期間はシーズンオフを過ごすにあたって日本にいるだけ。スケートの拠点はスイスにあります。僕が言葉が足りないことがたくさんあるので、いろいろな誤解を生んでいるかもしれないけれど、ステファン(・ランビエル・コーチ)の下から、離れることは口にしたことはありません。

-来季のプログラムのイメージ

宇野 今後いろいろな形で発表していけたらと思っています。

-トリプルアクセル-4回転トーループや、4回転ループなど、どこから着手する

宇野 できそうなものからやっていくんじゃないかなと思います。僕は一応(4回転は)トーループとフリップとサルコーは練習で跳べていることが多いので、その3つはこれまで通りやっていく。空いた時間にループとアクセル(3回転半)-(4回転)トーループを練習していく感じですね。

-平昌五輪時に「五輪の銀メダルに特別な思いはなかった」と言っていた。五輪シーズンを迎えるが、今はどんな舞台なのか

宇野 僕はやっぱり先のこととか、過去のこととか、あんまり気にしないというか。気にしないというより、僕は今を一番気にしたい、気にしてしまう性格。僕が今いるこの場所、昨日までの試合、そしてシーズンオフに入るにあたって、どうするべきかとかは具体的に考えていますが、先のことになると、その時自分がどういう状態でどういうコンディションで、(五輪に)出場できるのかとか、全然決まっていないので、深くイメージすることは何もないです。

-五輪はどんな場所だった

宇野 なんか…普通だったら、五輪の入るときのIDの厳しさとか、拘束時間とか、いろいろな「五輪だけ特別」っていうのがあると思うんですが、こういう世の中になって、それよりも大変な生活を送るようになった。大変な中で試合をしているので、なんかより一層「五輪だけ何か特別なもの」っていうのが、こういう世の中になって、少なくなっているんじゃないかなと思います。

-YouTubeで英語の勉強をすると…

宇野 あれ…僕、ネタのつもりで言ったんですけれど(笑い)。だから全然、勉強していないですね。収録した時以外、マネジャーに教えて欲しいって言ったこと1度もないですし、何かと言葉が足りないので気をつけるけれど(YouTubeの発言は)冗談です。話せるようになると便利だし、コーチとかも楽だろうし、海外選手との交流も少なくないので必要だと思うんですが「大変だな…。まぁ、いいっかな」って思っちゃいます。僕は。

-スイスにいつごろ帰る

宇野 決まっていないですね。去年1年間アイスショーがなかったので、今年はたくさん出たいですし、一応今後の方針については、ステファンと考えていますし、来シーズンのプログラムも大体こういうのかな? と決まってきているので、また頃合いを見て発表できたらと思っています。