紀平梨花「今はなんか楽しみもない状態」腰痛でエキシビションは棄権

女子フリー 演技する紀平梨花(代表撮影)

フィギュアスケート女子の紀平梨花(18=トヨタ自動車)は、自宅でゆっくりと過ごしながら来季へ気分転換を図る。

18日、世界国別対抗戦が行われている会場の丸善インテックアリーナ大阪でオンライン取材に対応。腰痛のため、同日のエキシビションは棄権となった。今の心境や今後の予定を語った、一問一答は以下の通り。

-今大会はアクシデント(腰の痛み)もあった。試練から得たものは

紀平 ケガに関しては新しいことで、ケアしないといけない。ケガの影響で(練習で)本当に跳ばないようにしていたんですが、フリー本番の6分間練習でコンディションのいい状態でジャンプが跳びやすい体になっていた。それに気づけた。「試合前は落とせ」って昔から聞いていたけれど、不安になって跳びすぎていた。「あそこまで落とすのが本番の良い状態につながるんだ」って、今回気づけました。

-今季は4回転も決めた。得られたものは

紀平 今シーズンは試合が少なかった割には、学びも多くて、成長できたシーズンだった。本当に自分のことを深く深く知れてきていると思いますし、シーズンを積み重ねていって、経験するごとに新たな学びがあって、気付きがあって(22年北京)五輪に向けて、いい経験はたくさんさせてもらえています。

-来季の目標は

紀平 今はなんか、楽しみもないような状態になってしまって、楽しくないし、あんまりうれしくないし、希望もないんですが、しっかり(腰を)治したら、あれだけいいパフォーマンスができると今回休んで気づけたので、世界選手権の後よりは自分はもっとできると思えた。6分間から(ジャンプが)回りすぎて、止めるのに必死というか。自分でも驚くぐらい体が軽すぎて、回り過ぎちゃうっていうぐらいだったので、疲れをとったらあれだけいい状態を作れる。そういう意味では、この大会挑戦して良かったところ。しっかり痛みをとって、フリーの6分間とかの感覚を思い出して、あの感覚を作ろうと思っています。

-今季、ピークを合わせるのが難しかったのは、高難度ジャンプの反動か

紀平 やっぱり世界選手権で結構左足を無理した影響で、今回、腰にもきてしまった。左足をかばってループばっかり跳んでいたので、右の腰にきてしまった。痛いときは休まないと、やりすぎは他のところにきてしまう。完全に痛みを治すのは大事。まずはケガなく、健康っていうことは誰にもいえる。健康っていうのはケガをしてから気付く。休憩も大事。そういうところを今後取り入れて、新たな学びがあったので、次の試合では学びを生かせると思います。

-来季のプログラムや、いつスイスに戻るかなど、今後の予定は

紀平 振り付けはショート(プログラム)はそのままで、フリーだけ新しいものに変える予定。まだその時期とか決まっていないですし、スターズ(・オン・アイス)に出る予定で、その後の予定は未定です。スターズも腰の状態で分からないので、今はスケジュール未定っていう状態です。

-今春、早大に進学した。学びたいことは

紀平 運動とか、体の面とか、栄養面とか、スケートに関係するようなことを学びたいと思っています。

-「希望もない」と言っていたが、腰が治ったらやりたいことは

紀平 希望がないほど落ち込んではいないけれど、本当に痛みがなかったら「もう1回試合できるかな」っていうぐらい調子が良かったので。何がしたいんだろう…思いつかない。

-何かご褒美は

紀平 食べたら動きたいけれど、動けない。何がしたいんだろう。どこかに行くにしても、コロナがひどいし…。何がしたいのか、自分でも分からない。強いて言うなら「テレビを寝転がって、ゆっくり見たいかな」っていう感じです。

-何のテレビみたい

紀平 「モニタリング」とか好きです(笑い)。