アイスダンス小松原組「結弦君のアドバイスに感謝」

21年4月15日、国別対抗戦アイスダンスRDで演技をする小松原美里、小松原尊組

<フィギュアスケート:世界国別対抗戦>◇18日◇最終日◇エキシビション◇丸善インテックアリーナ大阪

アイスダンスの小松原美里(28)小松原尊(29=ともに倉敷FSC)組が2番手で登場し、小田和正のセルフカバー「生まれ来る子供たちのために」を披露した。

開演前には、報道陣の合同取材に応じた。一問一答は以下の通り。

-得点を伸ばせた大会。課題と収穫は

美里 夏からコンスタントにアイスショーや大会に出させてもらって。本当に感謝しています。特にこの大会ではステップシークエンスでレベルが取れていたり、うれしいことがたくさんありました。

尊 難しい状況の中で一生懸命、頑張りました。先生たちは多いけれど、2人だけで頑張っている時もありました。それで1歩ずつ目標、自信が上がってきました。今から頑張りたいと思っています。

-来季は北京オリンピック(五輪)がある

美里 順位としての目標は、日本の最高順位を取りたい。特にリズムダンス(RD)で、いかに上がっていくかが大事。滑りたい曲とかじゃなく、点が取れる作戦を立てて、皆さんの力を借りて挑んでいきたい。

尊 この大会は、すごくいい経験になりました。チームの団体戦が五輪ではあります。日本チームで一緒に頑張って、メダルを取りたいと思っています。

-五輪に出た場合、今大会の経験をどう団体戦に生かすか

美里 今大会はみんなチームジャパン、五輪の団体戦を意識していたと思います。日本のアイスダンスはまだまだ世界と比べると上がってきているけど、まだ割と下の方にいる。今回、最下位じゃなかった(ともに5位)のは大きいこと。ただ、カナダはベストチームが来ていない。日本のトップカップルとして、できる限りのことをして上に行きたいです。

-全日本選手権の時、羽生結弦選手から「心に光があるから」と言われたとSNSで報告していた

尊 いつも私が結構、緊張(度が)高いタイプだから、演技の後に結弦君に聞きたいな、と思っていました。たぶんすごく難しいところもあったので、やっと結弦君がアドバイスをしてくれて、とても感謝しています。WTT(世界国別対抗戦)に一緒に出たことがなかったから、とっても楽しかった。今から、もうちょっと聞きたいと思っています。

-ロシアなどトップレベルの選手と戦った。世界で戦うために必要と感じたことは

美里 最低限の滑りのレベルが上がってきていて、世界選手権で(日本の北京五輪出場)枠を獲得できたのも、今回が12年ぶりぐらいだったので、自信につなげていいと思いました。4年前のクリス(・リードさん)と(村元)哉中ちゃんは次の年にすごく飛躍していて。五輪まで300日を切っていますけど、あと10カ月、どうジャンプアップしていけるか。プラスにとらえています。

尊 カナダはトップチームじゃなかったけれど、4大陸(選手権)で2位になったカップル。大きいと思います。

-ペアの三浦璃来、木原龍一選手組もジャンプアップした。カップル競技として、どのような刺激を受けるか

美里 龍一くんとは初めてのJGP(ジュニアグランプリシリーズ)が一緒だったりして、彼がシングルだった時から知っている(笑い)。お互いに世界選手権が終わった後に「今こうなってて良かったよね」って、お互い泣きそうになっていました。10カ月後、また困ったことがあれば力になりたいし、いろいろ助けてもらって一緒に頑張りたいです。

-五輪への道のり。2人の中で具体的に動き出す意識が変わったか

美里 結構、年齢がいっているので。あったと思うんですが、ティム(・コレト)が日本国籍を取れて、頑張ったら行けるかもしれない、に変わった。スッときました。道が見えたと思いました。

尊 意外と、国籍を取ったから、これから頑張ったら、トップまで行けると思っちゃって。すごく、ずっとチャンスがなかった気持ちがあったので、今からどこまでもできると自信を持っていい。楽しみにしています。日本のアイスダンスのために頑張りたい。

-バブル(新型コロナ対策)が来季も続くかもしれない。気をつけることは

美里 今回はバブル2大会目で経験が生かされていると思いました。(世界選手権の会場)スウェーデンは窓を開けると、ほかの人の部屋が見えてしまう。ずっと閉めていたら、時差ぼけが分からない。そういうところは教訓で得て、どんどん生かせると思っています。