ザギトワ「大変光栄」日露友好のための特別プログラムを配信へ

大館市内で行われた映画「ハチとパルマの物語」の市民向け上映会で登壇したザギトワ(C)Shutterz/CB

18年平昌五輪(ピョンチャン・オリンピック)フィギュアスケート女子の金メダリストで、来日中のアリーナ・ザギトワ(19=ロシア)が23日、秋田・大館市民ほくしか鹿鳴ホールで行われた日露合作映画「ハチとパルマの物語」(28日からヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開)の市民向け上映会に出席した。

「忠犬ハチ公」のロシア版で、旧ソビエト連邦時代に実在した忠犬パルマの物語。ザギトワは、大館市に本部がある秋田県保存会から贈られた愛犬「マサル」を飼っている縁もあり、本人役として映画に初出演した。

福原淳嗣市長、子役のアナスタシアとともに登壇したザギトワは「皆さん、こんにちは。私はアリーナ・ザギトワです。元気ですか?」と日本語であいさつ。詰めかけた市民から拍手を浴びると、その後はロシア語で「大館に招待していただき、誠にありがとうございます。オリンピックが終わってから、私の人生は大きく変わりました。いろんな国を訪れ、さまざまな人と会うことになりました。今はコロナウイルスによるさまざまな制限がありますが、日本に来てからは、ちゃんとルールを守って移動し、大館には10時間、車に乗ってやってきました」と明かし、また拍手を送られた。

作品については「この映画を見て、自分にとって何が大切なことなのか、それを見つけることができるのではと思います。愛と友情によって、私たちはさまざまなことが実現可能になります」。秋田犬の故郷である大館市民に対しては「マサルは元気です。皆さんに『よろしく』と言ってました」と笑顔を見せた。

映画初出演に関して聞かれると「この映画の中に、社会または人間の在り方に関わる話がたくさんあります。私の心に触れた場面もとても多かった。また、今日ご覧になる方々は感動して泣いてしまう方も多いと思います」と感想を語り、マサルとのエピソードについては「仕事の関係で出張も多いので、さまざまなところへ行ったり、ずっと不在の時もあります。そんな時、よく家族から写真が届きますが、マサルは窓をのぞいて私の帰りを待っているようです。それを見ると非常に、私も寂しいな、早く会いたいなという気持ちになりますね」と温かい日常を紹介した。

日露友好の懸け橋となる特別フィギュアスケートプログラムも撮影し、後日配信の形で日本中に披露するという。その件に関しても触れ「日本でフィギュアスケートをお見せします。そのプログラムに招待されたことを大変光栄に思っています。できるだけ頑張りますので楽しみにしてください」と呼びかけた。

会場は、感染防止のため客席の間を1席ずつ空けて約500人が着席。拍手のほか、ロシア語の言葉が書かれたボードでメッセージも届けられた。

舞台あいさつ後には、映画のロケ地でもある「秋田犬の里」を訪れ、マサルの兄弟である「勝大(しょうだい)」と初対面した。感染症対策徹底のため直接の触れ合いはできず、ガラス越しの対面となったが「本当にかわいい~」と満面の笑みを見せていた。

「ハチとパルマの物語」は東京テアトル/平成プロジェクト配給。日本とロシアをつなぐ文化交流の一環として、映画が公開されるタイミングで来日した。厚生労働省と文化庁などとの誓約の下、ザギトワは万全の感染症対策を守った上でイベントに参加している。