<NFL:バッカニアーズ31-29カウボーイズ>◇第1週◇9日◇米フロリダ州タンパ
史上最高のQBトム・ブレイディ(44)がホーム開幕戦に逆転勝ちし、バッカニアーズで連覇へ白星発進した。4TDパスを決めてカウボーイズをリードも、第4QにファンブルロストからFGで28-29と逆転された。残り1分24秒からパスで攻め込み、Kサコップが36ヤードFGを決め、31-29での再逆転勝利に導いた。昨季は21年目の移籍で7度目のスーパーボウル制覇から、史上初の2チームで連覇へスタートを切った。
2度目の逆転を許した。1点差も残りは2分を切っていたが、ブレイディは再逆転に自信を持っていた。「ハドルではみんな落ち着いていた。ああいう状況を想定して、何度も練習を積んできているから」と。
TEグロンコウスキーに20ヤード、WRゴッドウィンに24ヤードなど、5本のパスを成功させて敵陣18ヤードまで攻め込んだ。3連続パス失敗でTDはならずも、残り2秒のFGできっちり逆転。その瞬間にブレイディは、ベンチで右拳を握ってガッツポーズした。
通算300試合目の先発出場で、2度目の攻撃でゴッドウィンへの先制TDパスを決めて今季が始まった。その後はファンブルロストにインターセプトを喫して逆転されたが、WRブラウンへの47ヤードのTDパスで、21-16と逆転して折り返した。
第3QにはFGで2点差に詰め寄られた。守備がインターセプトすると、ペイトリオッツ時代からのコンビのグロンコウスキーに11ヤードで2本目のTDパスを決めた。「長い間やってきたからね。あそこは狙っていた」とほくそ笑んだ。
ランでのファンブルロストが2回、前半最後のヘイルメリーを含めてインターセプトも2回喫した。攻撃時間ではカウボーイズが10分近く上回った。普通なら負け試合となるところ、要所では確実にパスを決めて、22年目の実力を見せつける勝利となった。
昨年は移籍1年目で優勝も、ひざの靱帯(じんたい)を断裂した状態でプレーしていた。シーズン後には手術も受けていた。優勝パレード後には新型コロナウイルスにも感染したが、今季はより充実したシーズンを目指して準備してきた。戦力もほぼ全員が残留し、チームの結束力もより高まっている。
8月には誕生日を迎え、5人目の44歳以上でパスを決めたQBとなった。過去4人ではテスタバーディが1勝しただけだった。この日はパス50回で32回成功、3799ヤードをマークした。通算パス獲得距離で歴代1位タイまであと776ヤードとなった。再び数々の記録がかかるシーズンにもなる。
試合前にチームのSNSで、開幕に向けた動画が公開された。ナレーションはブレイディ。「偉大なる物語には続編がある。僕たちの続編が今始まる」。V2へのブレイディ物語が幕を開けた。