藤沢五月ラストショット「1人じゃ絶対できなかった」信じた仲間に感謝

第5戦で北海道銀行を下し日本代表に決定して喜ぶロコ・ソラーレの、左から吉田夕、藤沢、吉田知、鈴木(代表撮影)

<カーリング:女子日本代表決定戦 北海道銀行-ロコ・ソラーレ>◇第5戦◇12日◇稚内市みどりスポーツパーク◇無観客

来年2月の北京オリンピック(五輪)に向けた国内決戦で、18年平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレが北海道銀行を3勝2敗で下し、12月の世界最終予選(オランダ・レーワルデン)の出場権を獲得した。

2連敗スタートで後がなくなったが、そこから劇的な3連勝を果たして代表の座をつかんだ。世界最終予選で3位以内に入れば、2大会連続の五輪出場が決まる。北海道銀行は北京五輪出場への道が断たれた。

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激闘を終えると、それまで笑顔でプレーしていたスキップの藤沢たちの表情に歓喜の涙が浮かんだ。サードの吉田知は、しゃがみ込んで号泣した。

わずか1点リードで迎えた最終エンド(E)で、NO・1とNO・2は相手ストーン。ミスをすれば逆転負けとなるラストショットを、藤沢はきっちりハウス(円)の中央付近に運んだ。「緊張していた。どのくらいのウエートか、ちな(吉田知)のコールを信じて投げるだけだった」。前日の第2試合では、最後のドローショットに失敗。「スキップの責任で負けた」と責任を感じていた中で、翌日の大一番ではしっかりと決め切り、「1人じゃ絶対できなかった」と涙ぐみ、仲間たちに感謝した。

運命を変えた。3戦先勝方式の大会で、まさかの連敗スタート。紙一重の差で黒星が並ぶことになった前日午前の試合後、昼食を取りながらミーティングを開いた。吉田知は「今大会、運が私たちに味方していないことを受け止めた。運を変えるためにグーグル検索した。引っ越す、結婚する…できそうなことはすべてやって、運はないと受け止めたら気が楽になった。そう受け止めたら悲観することがなくなり、運命に勝てた」。冗談を交えつつ、強い思いで話した。

そのミーティングを終えた後に藤沢は「グッドラックを少しでも持って来られるように、自分たちの感情を大爆発させることにした」。感情をさらけ出すようにした効果はてきめん。直後の第3戦を大勝すると、この日午前からの第4戦では逆転勝利で逆王手。そして第5戦では、勝負どころの第7Eでメジャー測定の末に複数得点を挙げ、「よし、運を持って来れている」(藤沢)と勢いづいた。

世界最終予選には9チームが出場し、3位までに入れば北京五輪の出場権を獲得する。98年長野五輪でカーリングが正式種目となってから、日本女子は6大会連続出場中だ。「北海道銀行さんには、この3日間で成長させてもらった。(大会前の)練習試合に協力してくれたトップチームも多い。いろいろなチームの思いを背負って、世界最終予選に行きたい」と藤沢。日本代表として、ロコ・ソラーレの挑戦はさらに続く。【奥岡幹浩】

◆ロコ・ソラーレ チーム青森で06年トリノ五輪で7位、10年バンクーバー五輪も8位入賞の本橋麻里が10年8月、出身地で競技が盛んな北見市(旧常呂町)にLS北見として創設。14年に吉田知、15年に藤沢が加入して現メンバー体制になると、18年平昌五輪銅メダル獲得。同年10月の一般社団法人化に伴いロコ・ソラーレに登録名称を変更。チーム名は「太陽の常呂っ子」を意味する造語。