<レスリング:世界選手権>◇6日(日本時間7日)第5日◇ノルウェー・オスロ
女子53キロ級で17歳の藤波朱理(三重・いなべ総合学園高)が初出場で金メダルを獲得した。決勝も含めて全4試合で無失点でのテクニカルフォール勝ちの「完全優勝」。日本勢の高校生の世界王者は5人目、17歳10カ月25日は史上2番目の若さだった。
決勝でも事もなげにタックルを決め続けた。予備動作の少ない動きから、相手が不用意に前に出した足をつかむ。滑らかな動きで、マットを制圧していった。「決勝戦を楽しめました」。開始2分30秒ほどで10ー0として試合を終わらせると、両手を振って笑顔を振りまいた。
過去の高校生での優勝は4人。91年の山本美憂、99年の正田絢子、02年の伊調馨、17年の須崎優衣に続いた。五輪金メダルの先人たちに並び、「17歳、若いと言われますが、いままでかけてきた思いや、レスリングをとことん考えてきた時間は劣ってない。自信もって戦えたことが大きい」と誇った。
「I feel amazing」「I'm so grateful」試合後のインタビューでは、英語で質問に応答する姿も堂々としていた。53キロ級には東京五輪金メダリストの向田真優がいるが、「向田選手、本当に強くて、小さい頃から憧れの選手なんですけど、絶対にパリに行くのは自分という強い気持ちを持って、戦う時が来たら勝ちたい」と24年パリ大会を見据えた。
「レスリングは男性的なスポーツだと思いますが?」とインタビューの最後に再び英語で聞かれると、ニッコリ。「Woman is very strong!」。女性だって強い。17歳で挑んだ世界舞台で、強さは際立った。
◆藤波朱理(ふじなみ・あかり) 2003年(平15)11月11日、三重県生まれ。昨年の全日本選手権、今年の全日本選抜選手権を初制覇。兄の勇飛は17年世界選手権男子フリースタイル70キロ級銅メダリスト。163センチ。優勝で国内外での連勝記録を「83」に延ばした。