アランマーレ佐藤ひかるが高みへと導く 加入1年目からチームの支柱

9月3日、トヨタ紡織戦でボールを保持する佐藤ひかる(C)Wリーグ

<Challenge! アランマーレ秋田>

加入1年目から支柱を担う。Wリーグのアランマーレ秋田は明日23日、秋田・横手市増田体育館でアイシンウィングスとの開幕戦に臨む。5月に日立から移籍加入した佐藤ひかる(26)は、学生時代から全国トップレベルを体感し、社会人の山形銀行などでもプレーした。プレータイムを求め、移籍を決断したシューターが新天地で輝く。

佐藤ひかるが、新規参入のチームをさらなる高みへと導く。9月の練習日ではコート上で選手たちに細かく指示を送り、開幕に向けて士気を高め続けた。Wリーグ経験者は佐藤ひかるを含めて4人。全体での経験不足が否めないからこそ、自身の役割を自覚している。「未知の世界に飛び込むので、何も経験していないチームメートの意識を変えることが大変だと感じている。声だけではなく、プレーでも体現するように心がけている」。培った経験を基に、仲間に意識を植えつける。

学生時代から強豪をわたり歩いた。全国屈指の名門として知られる桜花学園(愛知)に在籍し、3年時に全国高校総体と全国選手権の2冠。以降は、関西学院大(大阪)を経て、山形銀行に1年間在籍。翌年の18年から念願だったWリーグの舞台に立った。1年目は22試合に出場したが、次第に出場機会が減少。昨季は5試合出場にとどまり、プレータイムを求めて決断した。

秋田で臨む最初のシーズンは今夏に東京オリンピック(五輪)女子日本代表が銀メダルを獲得したことで、リーグ全体が注目を浴びる。また、桜花学園出身の現役選手も多く「日本代表にも選出されて活躍されている方も多いので、すごいなとしか思っていないし、良い刺激をもらっている」。今季の目標は「プレータイムを確保しつつ、攻守で引っ張って、自分がやりたいバスケットを良いプレーで表現できたら」と力を込めた。

チームは同リーグ在籍13チームの中で平均身長が最も低く、ハンディは大きい。「身長差をカバーするための運動量や機動力が必要になる。全力で走り回るアランマーレを会場で観戦していただけたら」とポイントを挙げた。スローガンは「Challenge!」。期待を背負いつつ、開幕戦から、プレーと強気な姿勢を見せていく。【相沢孔志】

◆佐藤(さとう)ひかる 1994年(平6)11月10日生まれ、大阪・堺市出身。小学4年で競技を始める。桜花学園-関西学院大-山形銀行-日立。21年5月にアランマーレ入団。174センチ。ポジションはスモールフォワード。コートネームは「ヒカル」。