高木美帆6連覇も反省 北京五輪へ「これからどんどんあがっていく」

全日本スピードスケート距離別選手権大会 女子1500メートルで優勝し、ファンの歓声に応える高木美(撮影・菅敏)

<スピードスケート:全日本距離別選手権>◇24日◇長野・エムウェーブ◇女子1500メートル

女子1500メートルは18年平昌五輪銀メダルの高木美帆(27=日体大職)が大会新記録の1分54秒59で6連覇を達成した。2位は小平奈緒(35=相沢病院)で1分55秒90。高木美と姉妹で同走だった高木菜那(29=日本電産サンキョー)が1分56秒25で3位に入った。

高木美は6連覇にも「スピード感に欠けるレースだった。今の自分の状態だったら前を見据えて、上を目指していかなければいけなかった」と反省した。

300、700メートルのラップがそれぞれ全体の4位。「タイムを出しに行くのであれば(前半から)行きつつ(体力が)持つギリギリのラインで行かないと世界のトップを取りに行くには厳しい。私がしたいレースはそういうレース。そこはできなかったなと感じている」。前半からスピードを出し切れなかった点を課題に挙げた。

1000、1500、3000メートルで3冠を挙げても反省の弁が多いのは、北京オリンピック(五輪)で最上の高みを目指しているから。「北京で最大になればいいと思っているので、今の状態を心配しているわけではない」。

4年前の平昌五輪シーズンを振り返ると反省点がある。「平昌シーズンはずっとマックスの状態だった。今回はピークを北京五輪の時に持って行きたい。今回のレースに対して反省はあるけど、これからどんどんあがっていくものだと思っている」と落ち着いて話した。

今大会の各種目上位5番に入れば年内に行われるW杯前半戦の出場権を得られる。北京五輪の代表は11、12月のW杯4大会と12月の代表選考会(長野)の結果で決まる。

W杯の成績により各国・地域に最大男女各9人の代表枠を配分。日本連盟が定めた、W杯で平均的に3位以内に入るなどの基準を満たせば、男女各4人までに事実上の内定を与える。残りは選考会の成績で選ぶ。【三須一紀】