ホンダ最後の予選でフェルスタッペンPP獲得 田辺TD「思い出に残る」

予選を走るフェルスタッペン(AP)

<F1:第22戦アブダビGP>◇予選◇11日◇ヤス・マリーナ・サーキット

今季限りでF1活動を終了するホンダは、最後の予選となる2021年のF1最終戦アブダビGPの予選でマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がポールポジションを獲得した。

フリー走行からセットアップに苦労しながらも予選までにまとめ上げ、僚友セルジオ・ペレスが前を走ってトウ(空気抵抗を減らす)効果を与えて最速タイムを記録するなど、チームの総力戦でポールポジション獲得を果たしたことに大きな意味があると田辺豊治テクニカルディレクターは振り返った。

「FP1、FP2、FP3とメルセデスAMGが非常に速くてレッドブルとしてはなかなか難しい状況の中でセットアップや走り方、タイヤの使い方などいろいろトライし、特にQ3でペレス選手がトウでサポートする素晴らしいチームワークもあり、ホンダ最後の予選でポールポジションを獲得できたのは非常に喜ばしいことだと思います。苦しい状況の中で最後にチームワークでポールを勝ちとったというところが非常に重いポールポジションであり、思い出に残るポールポジションだと思います」

決勝スタートタイヤを決めるQ2でフェルスタッペンはタイヤにダメージを負ってしまい、決勝はメルセデスAMG勢とは異なるソフトタイヤでスタートすることに。当初の計画とは異なる戦略となってしまったが、これを好結果につなげたいとしている。

「レッドブルも元々はQ2はミディアムの方が良いだろうということで出たものの結果的にソフトでスタートすることになりましたが、ソフトでスタートする利点を最大限に戦略に生かすということ。ソフトでスタートするメリットが、ミディアムでスタートするメリットを凌駕(りょうが)するような使い方、戦略を立てて実行する。それが我々の唯一の道ではないかと思います」

角田裕毅は今季初めてピエール・ガスリーを上回って8位。Q3最初のアタックでコース外走行を喫してタイム抹消となっていなければ5位も有り得たため角田は悔しさをにじませたが、マシンとドライビングに自信が取り戻せたと語った。

「トラックリミット違反を犯してしまったのは本当に残念です。あのラップはものすごく良いラップでしたし、特にトウなしであのタイムを記録できていましたから。自信はバーレーンGPの時よりも良いレベルまで来ていると言って良いと思います。開幕戦の時以上の自信を持って走れたのは今回が初めてです」

ただしガスリーはQ2のアタックでミスを犯して約0.5秒を失っており、周囲がソフトタイヤでQ2を突破する中でミディアムにこだわったところ、最後のアタックで渋滞に巻き込まれてタイムを更新できず。Q2敗退となったため12位に終わったが、タイム差は角田との差は非常に小さかったと田辺テクニカルディレクターは明かした。

「角田選手も安定感と速さが出て来て、今回はフリー走行からガスリー選手を上回り、予選結果でも上回りました。デビューして22戦目ですが、その中でいろんなことを学び、クルマやタイヤを理解し、それが表われた結果かなと思います。ガスリー選手も12位で残念でしたが、Q2最後にミディアムでトライしたもののトラフィックでうまくタイヤの準備がかみ合わずまとめられなかったということで、結果としては角田選手が上と言ってもラップタイムほどの差ではありませんでしたしガスリー選手も十分に良い速さを持っていたと思います」

(米家峰起通信員)