小平奈緒、1000m優勝でW杯通算34勝「神の領域の人」清水宏保に並ぶ

女子1000メートルで優勝し、声援に応える小平奈緒(撮影・三須一紀)

<スピードスケート:ワールドカップ(W杯)第4戦>◇11日◇カルガリー

【カルガリー(カナダ・アルバータ州)11日(日本時間12日)=三須一紀】女子1000メートルで小平奈緒(35=相沢病院)が1分12秒51で優勝した。500メートルと合わせW杯通算34勝となり、日本歴代最多の清水宏保に並んだ。500メートルも36秒76の今季最高記録を出し、2位に入った。女子団体追い抜きは高木美帆(27=日体大職)、高木菜那(29=日本電産サンキョー)、佐藤綾乃(24=ANA)の日本が2分52秒89で2位だった。

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レジェンドに肩を並べても小平は、らしさを崩さない。W杯通算34勝目もガッツポーズはなく、声援に対し、控えめに手を振るだけだった。

今季W杯は自分の滑りを確認しながらレースをしていたが、この日は「思いっきり氷に体を任せてみよう」と自然体で1000メートルの氷に乗った。200メートル~600メートルのラップが26秒4で全体の1位。そのスピードを維持したままゴールし、1000メートルでは通算6勝目を挙げた。

98年長野五輪の男子500メートルで金メダルを獲得した清水宏保にW杯通算勝利数で並んだことを聞くと「そうなんですか?」と一瞬、驚くも「周りの選手がいての順位。競い合って良いチェイスができているから」とライバルたちに感謝した。

「清水さんはどういう存在か」問われ「神の領域の人」と回答。子どもの頃からのあこがれで「サインをもらいにいっても近寄りがたい雰囲気を持っていた。これが本物のアスリートなんだと思った」という。

ただ、自身は違うアスリート像をつくり上げた。「ソチ五輪が終わってから清水さんや岡崎(朋美)さんに『いい人では勝てないよ』と言われたけど、平昌終わって『いい人でも勝てたね』と言われた」と笑った。決して「いい人」を演じているわけではないが「人との出会い、関わり合いを大切にしたいと思っているだけなんです」と語った。

北京五輪での500メートル連覇や1000メートル初制覇に向け、今は「3年間くらい自分の体が思うように動かなかった」ものを徐々に完全な状態に戻している段階。「体の中で起きている良い反応を1つずつ、取り逃さないように拾っていきたい」と残り2カ月弱、自分自身に耳を澄ませていく。