<スピードスケートW杯カルガリー大会>◇12日(日本時間13日)◇最終日◇カルガリーオリンピックオーバル◇男子500メートルなど
【カルガリー(カナダ・アルバータ州)=三須一紀】男子500メートルはこの日、29歳の誕生日を迎えた村上右磨(高堂建設)が33秒99で2位に入った。11日に続き2戦連続の33秒台と表彰台。29~31日の北京五輪代表選考会(長野・エムウェーブ)で初の五輪切符を目指す。
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スタートラインで右手人さし指を「1」と出し、村上は自らを鼓舞する。勢いよく飛び出すと100メートル通過は、五輪代表を確実にしている同走の森重航より0秒22も速い、9秒42で通過。残り400メートルも本来の力強い滑りで24秒57で回り、2位に入った。「100メートル(の記録)を出しに行ったわけではない。良い滑りだけを心がけた」と、2日前の今季初表彰台で気持ちに余裕ができていた。
2戦連続の33秒台は、19年3月に日本記録保持者の新浜立也がソルトレークシティーW杯で記録して以来。「2本そろえてこそ調子を戻した証拠になる。今日も33秒台が出たのは自信につながる」と手応えをつかんだ。
11月のW杯開幕直前、ドイツでの合宿中に転倒し、背中と左腕合わせて7針縫うケガを負った。その影響で先週のW杯まで表彰台はゼロ。五輪シーズンのW杯でまさかの事態も、自暴自棄にならずつらい日々をどう乗り越えたのか-。
「例えばポーランド大会の(表彰台に上がった)選手のタイムを見て、自分が良い滑りをしたら勝てるだろうと想定した。言葉に出したら負け惜しみなので口外はしないけど、例えばそのタイムが34秒5なら、自分が普段の体に戻ればまた戦えると思うようにした」
新浜、森重がW杯の成績で五輪代表を確実する中、村上は29日の代表選考会で勝つしかない。「五輪のメダルを考えたとき、選考会で勝てる選手でないと五輪でも実力を発揮できないと思う。優勝し、いい流れで五輪を迎えたい」。苦難を乗り越え、五輪前最後のW杯で復調した国内最高記録保持者の言葉は、決意に満ちていた。
【男子500メートル成績】
1ビクトル・ムシュタコフ(ロシア)33秒90
2村上右磨(高堂建設)33秒99
5森重航(専大)34秒13
12松井大和(シリウス)34秒340
13新浜立也(高崎健康福祉大職)34秒344
17森本拓也(三重県スポーツ協会)34秒55