YUZU IS BACK 北京五輪と4回転半のため 164日ぶり公の場

開会式に参加した羽生(代表撮影)

<フィギュアスケート:全日本選手権>◇22日◇さいたまスーパーアリーナ◇開会式・抽選会<フィギュアスケート:全日本選手権>◇22日◇さいたまスーパーアリーナ◇開会式・抽選会

フィギュアスケート男子でオリンピック(五輪)2連覇の羽生結弦(27=ANA)が世界初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を競技会初投入する意向を示した。22日、22年北京五輪の代表最終選考会を兼ねた全日本選手権(23~26日、さいたまスーパーアリーナ)の開会式に出席。164日ぶりに公の場に姿を見せ、フジテレビ系のニュース番組「Live News α」内で夢の大技を26日のフリーで投入すると明かした。挑戦の先に見える北京五輪も「本気で狙っていってもいいのかな」と初めて明言した。

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羽生の言葉に、未知の領域へ進む覚悟がにじんだ。11月に右足首を痛め、今季初の競技会。公式練習は欠席したが、濃紺スーツに藤色のネクタイで決めて開会式に出席した。24日は4月16日の世界国別対抗戦(大阪)フリー以来、252日ぶりの演技。さらには26日に待つフリーへ、テレビの画面越しに思いを伝えた。

「4A(4回転半)込みでフリー、やるつもりです。4A込みで頑張りたい」

18年平昌五輪で金メダルを獲得した際にも、誓った4回転半への挑戦。かねて競技会の公式練習では披露したことがあったが、本番では初めてだ。練習では「降りていない」と成功例はないが「形として『4Aだね』というぐらいには。中途半端なところで、自己満足して終わっていいのか、すごく考えた。諦めたくない」。さらに4回転半の成功を追い求めていく先に見える、大舞台に言及した。

「4A習得の道が五輪につながっているのであれば、取りに行きたい。4Aを諦めているわけじゃないけれど、本気で五輪を狙ってもいいのかなと思っています。まだふわふわはしているけれど、今のところ、譲る気はないです」

今大会は北京五輪の最終選考会となり、26日の最終日に男子の代表3枠が決まる。3連覇が懸かる舞台は、開催地のさいたまからつながる。

古傷の状態は「(結果的に欠場した11月の)NHK杯を目指していたコンディションだったり、体調にだいぶ近づいている」と手応えがにじむ。24番滑走のショートプログラム(SP)を前に、まずは23日に公式練習に臨む予定。日本連盟ツイッターを通じて発表したコメントでこう誓った。

「明日から全日本選手権が始まります。僕も全力で、しっかりと丁寧に、すべてを感じながら演技をしていきます。どうか応援よろしくお願いします」

ベールに包まれていた近況が、この4年間の最後に出す答えが、日本最高峰の大会を通じて明らかになる。【木下淳】

<羽生の今季経過>

▼6月29日 ISUがGPシリーズ全6戦の出場選手を発表。第4戦NHK杯(11月12~14日、東京)と第6戦ロシア杯(同26~28日、ソチ)にエントリー。

▼7月9日 アイスショー「ドリーム・オン・アイス」に出演。北京五輪へ「平昌シーズンみたいに『絶対に金メダル取りたい』という気持ちは特にありません」「ただ、『必ず今季は4回転半を決めるんだ』という強い意志はあります」

▼10月18日 GPシリーズを中継するテレビ朝日を通じてコメントを発表。ボードに「できること、一つずつ。」と記し「一番の目標は4回転半を成功させたいということ。そこに向かって今、全神経と全気力を使ってる感じです」

▼1月4日 右足関節靱帯損傷のためNHK杯を欠場すると発表。「たった一度の転倒で、怪我(けが)をしてしまい、とても悔しく思っています」と状況を説明した上で「競技レベルに戻るまでの期間をなるべく短くできるように、努力していきます」

▼同17日 右足首の回復が遅れ、ロシア杯も欠場すると発表。「動きによっては痛みが出てしまいますが、日常生活では、痛みの影響がなくなってきました」。日本スケート連盟の竹内洋輔フィギュア強化部長は「しっかり回復してくれれば競技力を戻してくれると信じている」

▼11月27日 日本スケート連盟が全日本選手権のエントリー選手を発表し、男子32人の中に名を連ねる。