【リーグワン】東京SG「尾崎兄弟」が夢の初同時出場 兄晟也フル出場、弟泰雅は初トライ

東京SG対浦安 後半、途中出場の東京SGCTB尾崎泰がゴール中央にトライを決める(撮影・丹羽敏通)

<ラグビー・リーグワン:東京SG69-29浦安>◇20日◇第10節◇東京・秩父宮ラグビー場◇観衆6136人

東京サントリーサンゴリアス(旧サントリー)の「尾崎兄弟」が、ラグビー人生で初めてという同時出場を果たした。

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安(旧NTTコム)を今季最多の69得点で圧倒した試合で、兄の晟也(26)はFBでフル出場。弟の泰雅(23)はCTBの位置で後半4分から途中出場した。

兄は社会人になって初のゲーム主将を任され、弟は公式戦デビュー。個人でも印象深いはずの一戦で、兄弟の夢の1つも実現した。晟也が「一緒のグラウンドに立てたらいいね」と話していた、ささやかな願望がかなった。だけでなく、結果もついてきた。自身が前半にアシストしてリードを広げると、泰雅は後半40分に初トライまで奪ってみせた。

インゴールで、まず兄から駆け寄られた弟は「ナイストライ! と声をかけてもらいました」と照れ笑いした。「(初出場で)緊張したんですけど、コツコツやってきたことを信じて、思い切ってやろうと思っていました」。これには起用したミルトン・ヘイグ監督も「セイヤの弟のタイガがファーストキャップでトライも決めた。チームとしても良かった」と喜んだ。

3歳差のため京都・伏見工高では入れ違い、帝京大でも4年と1年のため、同じ試合に出ることはなかったと晟也は証言する。

174センチ、84キロの兄は日本代表キャップもある。しかし182センチ、92キロの弟を「僕よりもポテンシャルはある」と紹介。「まだまだ荒削りな部分がある」としながらも「練習から、世界で活躍している選手たちから学んで、どんどん成長してほしい」と期待する。

泰雅も「大学時代から、よく食事に連れていってもらっていたし、今も」と好関係を続けてきた。ようやく兄と同じ国内最高峰の舞台へ。2人とも躍動し、チームも40点差の完勝で首位をキープした。

同時出場を白星で飾ることができ、ひと安心。晟也は「単純にうれしかった。今まで一緒にプレーすることがなかったので、兄弟で勝てて、うれしかった」と振り返った。そして「いろいろと親には迷惑をかけてきたので、一緒にグラウンドに立てて、少しは親孝行できたんじゃないかな」。ゲームキャプテンの重責も全うし、表情を緩めた。

今後も強豪・東京SGの主力定着や日本代表への飛躍も期待される「尾崎」兄弟にとって、忘れられない1日になったに違いない。