引退表明の畠田瞳が床で「ラストダンス」母と抱き合い涙「皆さまの前で演技できたのは最高」

床運動の演技を終え感極まる畠田瞳(撮影・滝沢徹郎)

<体操:全日本個人総合選手権>◇21日◇女子予選◇東京体育館

東京オリンピック代表で、今大会での引退を表明している畠田瞳(21=セントラルスポーツ)が、床運動1種目の“ラストダンス”を涙で締めくくった。

着地でつぶれたり、足下がふらつくこともあったが、得点11・266点で無事に演技を終了。その直後から、フロア上で、「12年間ほど長く続けてきた体操を終えてしまうさみしさや悲しさがこみ上げてきた」と、涙があふれた。

床から降りても、今度は真っ先に引退を報告した母友紀子さんと抱き合い、涙が止まらなかった。それでも「応援していただいた皆さまの前で演技できたのは最高」と、最後は笑顔を見せた。

昨年10月の世界選手権の段違い平行棒で落下。首などを痛めた。2月ごろまではパリ五輪を目指す予定だったが、練習再開後、「急にしんどくなった。練習中も、痛みがないのに勝手に涙が出てきた」。コロナ禍もあり、「心が折れたというか…」と、引退を決断していた。