ラトゥ監督「日本に対して『ありがとう』という気持ち」ラグビーチャリティーマッチへの思い

チャリティーマッチに向けて思いを語るトンガ・サムライフィフティーンのラトゥ監督

ラグビーのチャリティーマッチ(11日、東京・秩父宮ラグビー場)に向けて結成された「トンガ・サムライフィフティーン」を率いるのが、元日本代表のラトゥ・ウィリアム志南利監督(56)だ。

母国のトンガ周辺では1月に海底火山で大規模噴火が発生。ラトゥ監督がチャリティーマッチ開催を日本協会に打診し、被災者の救援と、被災地域の復興支援を目的とした一戦が実現した。相手は日本代表候補。試合2日前の9日、取材に応じた同監督は「噴火が起きた周辺に270ぐらいの島がある。そこのほとんどの家が流され(住民が)一番大きな島に避難されている。彼らは帰りたいが、また噴火が起きると危ない。元々トンガはコロナゼロの国でしたが、支援をいただく時にコロナが入ってしまった。マスクだったり(現地住民が)欲しい物を送ってあげないといけない」とトンガの現状を説明した。

日本とトンガの懸け橋になった1人がラトゥ監督だった。85年に来日し、大東大に留学。大学日本一に貢献し、以降も三洋電機(現埼玉パナソニックワイルドナイツ)や日本代表で活躍したが、来日当初は異国になじむのに苦労した。

今回、日本協会からは「ラトゥさんが(トンガ・サムライフィフティーンの)スタッフを選んでください」と委ねられた。団長にはトンガからの最初の留学生として来日した、先輩のノフォムリ・タウモエフォラウ氏(65)にお願いした。

「最初に道を開いてくださった。僕も帰りたかったけれど、それよりノフォムリさんの方が大変。彼が帰っていたら、我々もいない。今回の選手たちには『後輩のためにもいい手本にならないと、この道は途切れるよ』と話をしています」

タウモエフォラウ団長、ラトゥ監督らが育んできた日本との絆は、太く、強くなっていった。今から40年ほど前に始まった日本ラグビーとの縁を、今回のメンバーは再確認している。

ラトゥ監督は言う。

「多くの選手が日本の高校や大学で育ってきました。感謝の気持ち、日本に対して『ありがとう』という気持ちです」

選手、首脳陣はチャリティーマッチを通して「感謝」を伝える。【松本航】

◆チャリティーマッチ登録メンバー

〈1〉中島イシレリ(神戸)

〈2〉アルファネスタ・マヒナ(花園)

〈3〉シラ・プアフィシ(花園)

〈4〉タラウ・ファカタバ(BR東京)

〈5〉エセイ・ハアンガナ(埼玉)

〈6〉ヴィリアミ・アフ・カイポウリ(三重)

〈7〉バツベイ・シオネ(主将、東京ベイ)

〈8〉ナエアタ・ルイ(大阪)

〈9〉岡新之助タフォキタウ(スクラムヒューマンパワー)

〈10〉レメキ・ロマノラバ(東葛)

〈11〉トロケ・マイケル(宗像)

〈12〉パエア・ミフィポセチ(大阪)

〈13〉タウモエぺアウ・シリベヌシ(愛知)

〈14〉ラトゥ・クルーガー(相模原)

〈15〉ラリー・スルンガ(大阪)

〈16〉シオネ・ハラシリ(横浜)

〈17〉シオネ・マウ(大体大)

〈18〉ラタ・タンギマナ(花園)

〈19〉アシペリ・モアラ(東京ベイ)

〈20〉ツポウ・テビタ(花園)

〈21〉人羅奎太郎(花園)

〈22〉ハビリ・リッチー(横浜)

〈23〉トニシオ・バイフ(大阪)

〈24〉マノア・ラトゥ(埼玉)

〈25〉リエキナ・カウフシ(花園)