【ラグビー】坂手淳史主将「勝つべきゲームだった」歴史的勝利「あと1歩」秋の再戦で成長見せる

フランスをあと一歩まで追い詰めた日本代表フィフティーン(撮影・丹羽敏通)

<ラグビー:リポビタンDチャレンジカップ2022:日本15-20フランス>◇9日◇東京・国立競技場

日本(世界ランク10位)がフランス(同3位)からの歴史的初勝利を逃した。

前半を15-7で折り返したが、後半に逆転を許して15-20の惜敗。19年W杯日本大会を除いて国内の日本代表戦最多となる5万7011人の前で、過去1分け10敗の強敵を追い詰めた。秋の欧州遠征では23年W杯フランス大会1次リーグ同組のイングランド(同6位)、フランスとの再戦を予定。強豪国との「あと1歩」の差を埋める挑戦は続く。

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総立ちで喜ぶファンの前で、日本を背負う男たちは抱き合った。5点を追う後半34分。左ラインアウトから途中出場のNO8タタフが相手をなぎ倒した。インゴールになだれ込むと、代表8年ぶりの国立を5万7011人の拍手と歓声が包んだ。同点-。そう思った直後、映像確認でノックオンと判定され、トライは消えた。フッカーの坂手淳史主将が仲間の思いを代弁した。

「勝つべきゲームでしたし、勝てるところまでいけました。悔しいです」

1週前から成長した。7点を追う前半12分、相手キックからのカウンターでFB山中が反撃のトライ。同40分にも相手防御の裏でパスをつなぎ、山中の2トライ目で15-7と主導権を握った。2日の第1戦も前半は13-13。だが、後半に4トライを献上した。反省点はバランス。ボールを保持しての攻撃にこだわった1週前から修正し、この日の後半はキックを効果的に使った。チームで「ダークゾーン」と呼ぶ自陣22メートルライン以内のピンチも粘り強く守り、2トライに抑えた。

それでも及ばなかった。攻めるギアを入れた直後、ノックオンなど小さな反則が目立った。4~5回の連続攻撃ができれば、突破するスペースが生まれることは共通認識であった。だが、気温31度でボールは滑り、小さな局面で強豪の圧力を受けた。フランカーのリーチは「チームとして自信を持てた」とうなずきながら「昔の日本代表は『いい試合』で終わる。その悪い癖で終わりたくない」と言い聞かせるように誓った。

満足はない。勝負どころでのプレーの質、準備の通りに遂行する力。信じるラグビーを磨き続ける以外に道はない。リーチは言う。

「ラグビーの熱を冷めさせないように、秋にもう1回、向こうのホームで成長した日本代表を見せたい」

あと1歩の悔しさを、無駄にできない。【松本航】