【フェンシング】2連覇狙う加納虹輝、苦しみながら決勝進出 “元同僚”山田優との準決勝制す

男子エペ決勝進出を決めた加納(撮影・滝沢徹郎)

<フェンシング:全日本選手権(個人)>◇8日◇第1日◇男子エペ◇予選プール~準決勝◇東京・駒沢体育館

大会2連覇を狙う加納虹輝(24=JAL)が、苦しみながら今年も決勝に進出した。

準決勝では、同じ金メンバーの山田優(28=山一商事)と対戦。国内外、ほぼ行動が一緒という日本代表の盟友だけに、特徴を知り尽くす序盤は4-4と競り合う展開となった。持ち前の守備で焦りを誘い、中盤に7連続ポイントを重ねて12-5まで引き離す。最後は15-10で、粘りの1日を象徴するような一戦を制した。

「守備からいこうと考えていた。毎日練習していますし、お互い、手の内は分かっている中で先にリードを奪えて、守備に回れたことが大きかった」

この日は、まさかの出だしだった。予選プールで大学生を相手に2敗。4勝2敗の通過で1回戦からの登場となり、ここでも苦戦した。

斎藤憲司(佐賀県スポーツ協会)を相手に15-13と大接戦。2回戦では、同じ世界選手権(7月、カイロ)メンバーの松本龍(日大)と当たった。何とか15-12で制すと、続く3回戦では、母校の後輩である中本尚志(山口・岩国工高)を15-8で振り切った。準々決勝では安井琥珀(神奈川・法政二高)の挑戦を15-7で退け、山田との準決勝まで勝ち上がった。

「立ち上がりが良くなくて…。でも徐々に調子が上がってきて、決勝に進むことができてホッとしています」

昨年8月1日の東京オリンピック(五輪)男子エペ団体では、アンカーとして日本悲願の金メダルに輝いた。今年7月の世界選手権では個人ベスト8、団体で銅メダル。その後は地元の山口県で「加納虹輝杯」の初開催準備に追われるなど調整が難しかったが「思うような練習ができなかった不安と、プレッシャーが若干あったのかなと思いますけど、それでもきっちり決勝に進めたのは自信になりますね」

山田からは「世界一の守備」と称賛され、さあ2年連続2連覇へ向かう。決勝の相手は、現役復帰した最年長38歳の坂本圭右(自衛隊)。2年前の王者だ。

「(坂本が最後まで勝ち上がったことに)すげえなと。でも、既に引退されていますし絶対に負けられない。勝ちたいと思います。とはいえ、ベテランで僕よりフェンシングを理解されているので、全く気は抜けません」

注目の決勝は11月5日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで行われる。【木下淳】