【フィギュア】渡辺倫果SP54・69点、国際大会Vから帰国1週間で3回転半回避「あだに」

女子SPで演技をする渡辺(撮影・鈴木正人)

<フィギュアスケート:東京選手権>◇30日◇東京・ダイドードリンコアイスアリーナ◇女子ショートプログラム(SP)

9月中旬のロンバルディア杯(イタリア)で優勝を飾った渡辺倫果(20=法大)は、ジャンプのミスが響いて54・69点と得点を伸ばせずに4位とした。

冒頭はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を回避した。「(日本に)帰ってきて1週間ちょっと。立ってみて、疲れの方がどうしても残ってる」と判断したが、それが「あだとなってしまった」。3回転半に注力していたことで、良い意味で他のジャンプへの不安なども感じていなかったが、構成を変えたことで心理面で違いが生まれた。

難度を落とした2回転半は跳びきったが、続く3回転ルッツが1回転に。後半の3回転ループでも手をつく場面があった。「他のジャンプの失敗を怖がることなかったんですけど、今日は開始して、そういう面が出た」と反省した。2日に控えるフリーへは、「(3回転半を)1回にするか2回にするか、体の調子を見て決めたい」と見定めた。

ロンバルディア杯の優勝について聞かれると、「結果は現実なのかいまだに信じ難いことでしたが、シーズンベスト欲しかったです。それが来季のグランプリにつながっていく。来季のためにやっていました。目標が200点超えで、結果として優勝の形になったことは、今季も含めてつながっていくのではないかなと思っている」と笑顔ものぞかせていた。【阿部健吾】