【柔道】斉藤立が決勝進出、五輪連覇の父仁さんとの日本勢初となる親子2代Vへ王手 世界選手権

<柔道:世界選手権>◇12日◇第7日◇タシケント◇男子100キロ超級、女子78キロ超級

男子100キロ超級の斉藤立(20=国士舘大)が決勝に進出した。

準決勝で延長戦の末、タジキスタン選手から指導3つを奪って反則勝ち。初出場優勝に王手をかけた。

日本時間の午後9時以降に行われる決勝では、オリンピック(五輪)2連覇の父、斉藤仁さんとの日本勢初となる、親子2代での世界選手権制覇に挑戦する。

仁さんは83年大会の無差別級で世界一に。84年ロサンゼルス、88年ソウル五輪では男子95キロ超級で金メダルを2連続で獲得した。

15年に54歳の若さで亡くなった後、次男の立は4月の全日本選手権で史上初の父子Vを達成した。次は世界で、全階級を通じて日本勢初の偉業に挑む。

出国前の会見では「(目指す24年五輪の)パリばかり見るのではなく、1つ1つの試合に自分の全てを、命を懸けて勝ちにいきたい」と燃えていた。

言葉通り集中していた。この日は初戦の2回戦で欧州王者の第2シード、ユル・スパイカース(オランダ)に大外刈りで一本勝ちして波に乗った。3回戦もドミニカ共和国の選手に鮮やかな内股で一本勝ち。準々決勝もウクライナ選手に足車で一本勝ちしていた。

191センチ、170キロの恵まれた体格から柔軟性を生かし、重量級の中でも切れ味の鋭い技を繰り出す。まだ世界ランキング34位のためノーシードだったが、初の世界選手権で快進撃を続けている。

「リネール選手とやりたかったですけど、今回は欠場なので」と言ったように世界選手権で優勝10度を誇る第一人者は不在だが「1戦1戦、どんな相手でも何があっても勝つという気持ち」を決勝でも込める。

個人戦最終日も男女各1階級が行われ、女子78キロ超級は昨年準優勝の冨田若春(コマツ)が準決勝まで進んだが、ブラジル選手に指導3の反則負けを喫して3回戦に回った。【木下淳】

◆斉藤立(さいとう・たつる)2002年(平14)3月8日、大阪府生まれ。東京・国士舘高-国士舘大3年。5歳から柔道を始める。父譲りの技術、柔らかさで小中高すべて日本一。18年全日本ジュニア体重別優勝、19年の全国高校総体2連覇など。21年グランドスラム(GS)バクーでシニアの国際大会初制覇。今春の日本一は石井慧、山下泰裕に次ぎ3番目に若い20歳1カ月。ほかの得意技は内股、足車。家族は母三恵子さんと兄一郎さん。組み手は左、四段、血液型O。