元職員による横領などの組織的隠蔽(いんぺい)が行われた日本バドミントン協会は21日、一連の不祥事に対して、関根義雄会長や銭谷欽治専務理事など関与者は誰も引責辞任は取らず、厳重注意もしくは注意処分にとどまることを発表した。
第三者委員会による調査結果では、<1>ガバナンスの欠場や組織の機能不全<2>役員および関係者の意識の低さ<3>根深い隠蔽(いんぺい)体質の存在<4>事務局体制の脆弱(ぜいじゃく)性-などが問題点として指摘された。
午後3時からの記者会見で、関根会長と顧問弁護士の葉玉匡美氏が説明する。処分内容は以下の通り。
▽厳重注意(3人)
銭谷欽治専務理事、丹藤雄一事務局長兼理事、木戸純一監事
▽注意(8人)
関根義雄会長、山田順一郎副会長、佐竹養一理事、帰山好和理事、河崎正紀理事、山陰栄理事、京田和男監事(理事)、笹林義春事務局長代理(当時理事)
◆日本バドミントン協会元職員の横領をめぐる一連の流れ(今年3月に日本協会が行った会見などを元に作成。この日の会見で訂正などが行われる可能性あり)
19年3月 会計を担当していた当時の職員が、18年10月から約680万円を私的流用していたことが日本協会内で発覚
19年11月 当時の職員による横領について理事会で協議。東京五輪への影響を懸念して公にはせず、刑事告訴もしないと決める。現理事を含む当時の理事11人の私費で全額を補填(ほてん)
20年6月 横領した元職員が諭旨退職
21年10月 内部告発を受けた日本オリンピック委員会(JOC)が日本協会に調査と報告を指示。その後、日本協会は内部理事を含む調査委を設置し、JOCに報告書を提出
22年3月25日 JOCからの助言を受け、日本協会は元職員による横領があったことを初めて公表。国庫補助事業に関する不正申請があったことも明らかになる
22年3月29日 JOCは日本協会に対し、中立性に配慮した第三者委員会の設置と再調査を求める文書を送付。翌30日にはスポーツ庁などとの円卓会議で日本協会への再調査要請を報告
22年4月16日 日本協会は、名取俊也氏を委員長とする弁護士3人による第三者委員会を設置。その数日後、JOCから会計の専門家を加えるようメンバーの再検討を促される
22年5月12日 日本協会は第三者委員会に、委員とサポートメンバーとして公認会計士2人を加えることを発表。委員は弁護士3人と合わせて4人になる
22年9月13日 第三者委員会による調査報告書が日本協会に届く。協会は15日にJOC、16日にはスポーツ庁と日本スポーツ振興センター(JSC)に同報告書を提出
22年9月22日 日本協会は臨時理事会を開催。第三者委員会の調査報告書を受けて対応策や処分、再発防止策などを決める。内容の公表については、協会がまとめた報告書をJOCに提出後と報道陣に説明
22年10月4日 日本協会がまとめた報告書をJOCに提出。
22年11月 スポーツ庁など統括5団体による円卓会議で、国からバドミントン協会へ強化費がの来年度は2割削減されること決定。スポーツ競技団体の運営指針「ガバナンスコード」の適合性審査が実施されることも報告された。協会内の管理体制が不十分と見なされた場合は来年度の強化費の申請をできなくなり、交付される強化費はゼロとなる。