【ジャンプ】レジェンド葛西紀明「大したもんですね」3季ぶりW杯メンバー返り咲きへ自画自賛

ノルディックスキー・ジャンプ名寄ピヤシリ大会の公式練習に参加した葛西(撮影・保坂果那)

50代に突入したレジェンドの冬が幕を開ける。ノルディックスキー・ジャンプ葛西紀明(50=土屋ホーム)が16日、北海道・名寄ピヤシリシャンツェ(ヒルサイズ=HS100メートル)で名寄ピヤシリ大会の公式練習に参加した。3季ぶりW杯メンバー返り咲きを目指し、今季の国内開幕戦に気合が入っている。

「大したもんですね」。葛西が思わず自画自賛した。1人3回が予定されていた公式練習で、2、3回目の2本飛躍するつもりだったが、天候不良で3回目が中止となり、1本しか飛べなかった。今大会のジャンプ台では冬になって今季初飛び。ぶっつけ本番でもK点越えの91・5メートルをマークした。雪で固められた助走路が不安定で、飛び出しに苦労しながらも「あそこまで伸ばしているので、調子は落としていないなって感じですね」と、手応えをつかんだ様子だった。

11月中旬から約3週間、今季から所属先のヘッドコーチに就任したズパン氏のもとで、スロベニア合宿を行った。飛んではすぐリフトに乗ってまた飛ぶ。後輩に「全然葛西さんに追いつかない」と驚かれるハイペースで、1日5~6本飛んだ。合宿中に50~60本飛び込み「調子が良くなってきたら飛びたいなって気持ちになってくる。思いのほか本数を飛んでいる。今年は多い」。好調であるがゆえに距離が伸びすぎて腰を痛めるほどだった。6月6日に50歳になったが、気力の衰えも感じさせない。

世界のトップ選手の飛躍を間近で見て、刺激を受けた。W杯個人総合制覇の経験があるP・プレブツや今季2勝のラニセクら、スロベニア代表と同じジャンプ台で練習。「一緒に飛んで、あそこ(彼らのレベル)に行かないとって目標もできた」。参考にしながら、研究を重ねる。

今季の目標はW杯メンバー復帰。20年2月の札幌大会出場を最後に遠ざかっている。17、18日の名寄での国内開幕2連戦で好成績を出し、来年1月のW杯札幌大会前のメンバー選考にはずみをつけたい。通算569試合出場は、ギネス世界記録に認定されており「600試合目指していきたい」とさらなる更新に意欲的。五十路(いそじ)の挑戦が始まる。【保坂果那】