【バドミントン】特例に複数チームから疑問の声 全日本混合ダブルスの組み合わせが一部無抽せん

金子祐樹、松友美佐紀組(2022年12月27日撮影)

バドミントン日本一決定戦として開催中の全日本総合選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)で、混合ダブルスのトーナメント表の決定方法に関して複数チームから疑問の声が上がっていたことが28日までに分かった。

同種目では、第1シードに入った渡辺勇大、東野有紗組(BIPROGY)が、本戦開始前日に棄権を表明した。予選を通過した4組は本来なら抽せんでランダムに初戦の対戦相手が決まる。しかし今回は特例として、不戦勝となる枠に無抽せんで金子祐樹、松友美佐紀組(同)が入った。残り3組が入る枠に関しては、それぞれ抽せんが行われた。

大会レフェリーでもある江刺家(えさしや)大介競技役員長は28日、メディアからの問い合わせを受けて報道対応し、公認審判員規定に則るものと説明。世界ランキングでは国内勢2番手の金子、松友組は実力上位であることが明らかとの認識を示した上で、上位8組までのシード枠が空いたブロックに同ペアを入れたとした。「ほかのシード選手への影響が1番ないようにした」とも補足。こうした措置はルール上、特例として認められているという。

選手を多く抱えるチームであれば、有力選手の棄権を戦略的に選択することで、チームメートに有利な組み合わせを意図的につくることが可能となりかねない。公平さに欠けるとの指摘もある。

江刺家競技役員長は予選後の組み合わせ抽せんを行う前に、予選突破選手たちへ説明し、承諾を得たとした。とはいえ立場上、該当選手たちが反対意思を示すことは容易ではないことは認めており、「そこは申し訳なかったと思う」と詫びた。

出場している選手たち本人や、欠場を余儀なくされたペアに非はない。規則上間違っていないのであれば、レフェリーの判断は尊重されるべきでもある。大きな問題点は関係者への説明や伝達が不十分であったこと、そして本来あるべき形で情報公開がなされなかった点といえる。

監督らチーム関係者に対するアナウンスがなかったことについて江刺家競技役員長は、「今大会には監督会議や代表者会議が存在しないため」と説明。同様の会議の必要性を提案する意向を示した。

大会は日本協会が主催する。江刺家競技役員長によれば、今回の組み合わせが決まった経緯の報告は、当日中に運営サイドへとなされた。チーム関係者をはじめファンやメディアへの告知については、競技役員長として職務範囲外との認識を示した。

今年度の大会では、協会元職員による横領の組織的隠蔽などの問題対応が不十分とされ、優勝者への「内閣総理大臣杯」や「文部科学大臣杯」は授与されない。【奥岡幹浩】