<フィギュアスケート:全国高校選手権(インターハイ)>◇17日◇埼玉アイスアリーナ◇男子フリー
次は絶対に降りる。そう決めていた。
今季ジュニアグランプリ(GP)シリーズで2大会連続表彰台入りし、ショートプログラム(SP)首位発進の中村俊介(17=中京大中京)は2位となった。フリーで131・52点をマークし、合計212・21点とした。
同世代の出場者がリンクサイドで見守る中、最終滑走で氷上に立った。緊張感を漂わせながら、冒頭で4回転トーループに挑戦。しかし、バランスを崩して転倒となった。
流れを引き寄せられなかったが、気を落とさずに立て直す。続くトリプルアクセル(3回転半)-2回転トーループの連続ジャンプを確実に成功させた。その後もアクセルジャンプが1回転となる場面があったものの、次々とジャンプを着氷させた。
試合後は悔しさがあふれたが「4回転でミスをしても、次のジャンプを降りる。その次はミスしないと念頭に置いているので、気持ちを切り替えて挑むことができました」と真剣な表情でうなずいた。
今季は浜田美栄コーチから「4回転を失敗しても、次は絶対に決めるという気持ちでいこう」と指導を受けている。その教えが頭に浮かんでいた。「意地でも2本目と3本目は降りるぞという気持ちで、切り替えていきました」。言葉通り、集中を切らすことはなかった。
昨年の同大会と同じ2位となったが、中村の声色は明るい。
「今年もメダルが取れて、ちゃんと高校に貢献できて、ショートは自分でも納得のいく演技ができました。いい1年のスタートが切れたと思います」
判然とした口調に、今季の成長と、23年への前向きな思いがにじんでいた。【藤塚大輔】