【原田雅彦】世界選手権銀の小林陵侑はジャンプ内容完璧 高梨沙羅は脱却するきっかけづくり必要

小林陵侑(2023年1月撮影)

ノルディックスキー世界選手権プラニツァ大会(スロベニア)のジャンプ競技が4日に終了した。93年大会男子個人ノーマルヒル、97大会同ラージヒルで金メダルを獲得した本紙評論家の原田雅彦氏(54=雪印メグミルク総監督)が大会を総括した。

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ジャンプ男子個人ラージヒルで小林陵侑選手が銀メダルを獲得した。日本チームとして銀メダル1つはふがいない成績に終わった。最近はラージヒルの大会が主流とは言え、ノーマルヒルにメダルがなかったのはちょっと残念。成績を出すためには、大きなジャンプ台で飛べないと世界で通用しないと昔から強化してきて、技術を磨いてきた。それはうまくいっている。だがノーマルヒルという種目がある以上、対応しないとメダルの数が減るだけ。

ただ、大変見事な銀メダルだった。試合には勝っていたが、勝負に負けちゃった。(金メダルのザイツの)地元開催に持って行かれてしまった。ジャンプの内容は完璧だった。今季は開幕から出遅れたが、大舞台に調子を合わせてきたのは素晴らしい。

我々としてもルール変更への対応が遅れたことが出遅れた原因かもしれない。スーツや身体測定方法が変わった。スーツのサイズが変わって、ただ縮めるだけではなく、もっと飛ぶために選手と作り手がお互い長い間、試行錯誤するので。世界選手権までに時間がかかった。

女子は高梨沙羅選手が個人ノーマルヒル20位。ラージヒルの公式練習で転倒して左膝を負傷して欠場した。ショックだったと思う。ノーマルヒルでいつもは上位だったので、少しでも距離を伸ばそうと思って焦りから転倒したのでは。骨などは問題ないので、今季残りのW杯復帰を見込んでいる。ジャンプは悪くなかった。悪くないのに飛ばないというゾーンに入っているのが一番良くない。脱却するようなきっかけづくりが必要。ただ世界女王なのだから、すぐ取り戻せる。

ラージヒルで4位だった丸山希選手は地をはうように飛んできて、なかなか落ちないフライトが特長。これから世界を引っ張る選手になる。(長野五輪団体金メダリスト)