【AS】乾友紀子「音楽だけ聴いていても感動」世界選手権2連覇へ「水のゆくえ」に人生込める

ASのチャレンジカップでソロテクニカルのエキシビション演技を披露した乾友紀子(撮影・松本航)

<アーティスティックスイミング(AS):チャレンジカップ>◇最終日◇11日◇東京アクアティクスセンター◇ソロ・テクニカルルーティン(TR、エキシビション)

7月の世界選手権(福岡)で2連覇が懸かる乾友紀子(32=井村ク)が「水のゆくえ」をテーマに、自国開催の舞台で演技する。

今月2~3日にW杯スーパーファイナルを制し、スペインから帰国後は手直しに着手。この日、新たな構成で初めて曲を通したといい「音楽に間に合うか心配だったけれど、間に合って良かったです」と笑った。

今季から新ルールが採用され、得点も100点満点ではなくなった。各国の選手が演目に組み込む技の難易率(DD)を大会ごとに上げてくる中、世界のトップを走っている。

世界選手権で頂点に立つため、乾を担当する井村雅代コーチは「世界一の難易度。予選が終わって世界中の(選手の)難易度が出た時に驚かないように、先に走る。それを完遂して、その中でもアーティスティック(芸術的)。すごいものを練習で求めて、本番でぶつけたい」と見通した。

今季のTRのテーマは「水のゆくえ」。水泳が楽しい気持ちや、水泳を通して歩んできた人生を込める。

「ハイブリッド」と呼ばれる無呼吸での脚技に重きが置かれる新ルールとなり、乾は「1曲を通してのイメージを持ちながらも、勝負のために冷静な自分も必要」と自己分析している。

1年前のTRで使用した「鳳凰伝説」に続き、曲は雅楽師の東儀秀樹さん(63)が手がけている。

「東儀さんの音色を表現できるのは、日本人ならでは。他の国の選手ではなくて、日本人が泳ぐことで、すごく似合う。表現できるのが強みだと思います。音楽だけ聴いていても感動しますし、大好きな曲です」

大舞台は約1カ月後に迫る。

「すごく楽しみにしてきた大会。本当にワクワクしている気持ちもあるんですけれど、同時に緊張もある。緊張した中で、しっかりと力を発揮できるような練習をしていきたいです」

準備から最善を尽くし、唯一無二の作品を届ける。【松本航】