柔道の24年パリ五輪(オリンピック)日本代表に早期内定した男女4選手が、全日本柔道連盟(全柔連)強化委員会の決定から一夜明けた30日、東京・講道館で取材に応じた。
21年東京五輪金メダル兄妹、男子66キロ級の阿部一二三(25)と女子52キロ級の詩(22=ともにパーク24)は前夜、上京していた家族との食事会で、ささやかにお祝いしたという。
前回の東京五輪は、ちょっと複雑だった。詩が20年2月に内定を受けた一方、一二三はライバル丸山城志郎(ミキハウス)との史上初ワンマッチまでもつれる激しい代表争いを展開。同年12月の決定戦まで、兄妹で五輪に同時出場できるか分からない状態にあった。
当時について、一二三が「妹が先に決まって、もし自分が出られなかったら兄として立場ないな、と。家族もモヤモヤしていたというか、心の底から喜べなかったと思う」と言えば、詩も「個人的には目標だった五輪に初めて出られるとなってうれしかった一方、兄が最も遅く決まったので、そこまでは喜べず…みたいな」と振り返ったように、微妙だった。
しかし今回は、兄妹同時に、日本柔道史上最速の五輪13カ月前に内定。「最も喜んでくれたのは両親」と声をそろえた。
ただし目標は「再び兄妹で2連覇」で、当然ながら通過点だ。一二三は「スタートラインに立っただけ。1年以上もらえたので、しっかり準備して、パリで圧倒的に勝つ柔道を見せたい」と燃え、詩も「今度は有観客なので楽しみ。やはり両親が前回は(無観客で)見られなくて、今回を本当に楽しみにしているので、目の前で連覇したい」と来年7月28日の柔道競技2日目を見据えた。【木下淳】