柔道の24年パリ五輪(オリンピック)日本代表に早期内定した男女4選手が、全日本柔道連盟(全柔連)強化委員会の承認から一夜明けた30日、東京・講道館で取材に応じた。
先月の世界選手権(ドーハ)で3連覇し、堂々の選出となった女子48キロ級の角田夏実(30=SBC湘南美容クリニック)は「喜んでいいのかな…と。目標は金メダルなので」と、あくまで頂点だけを見据えた。
17年は52キロ級で世界選手権の銀メダルを獲得する実力がありながら、五輪出場の夢をかなえるため19年の秋に48キロ級へ本格転向。東京大会には届かなかったものの、その後、世界選手権を3連覇して「パリ手形」をつかんだ。
「52キロ級の時は、そういう(五輪を目指す)身分じゃないと思っていたので考えていなかったけど(48キロ級になり、昨年10月の)世界選手権で2連覇したくらいから、見えてきた。諦めなくて良かったなと思います。結果が出ても出なくても本当に実になるので。諦めなければ」と万感の思いを口にした。
前日は母親に報告の電話を入れたが「『そうなの? 良かったね~』くらいで思ったような(大喜びの)反応じゃなかったんです」と笑い、一方で「肉の日(29日)だったので友達と、お肉を食べに行きました」と、自身をねぎらういい機会になったようだ。
30歳で大舞台を迎えることには「伸びづらくなるので大変」としつつ「けがしたら全部パーになってしまうので、無理せずに」。そう言いつつ、研究されても止められない、ともえ投げと関節技の他にも「いくつか」新技を習得していることを明かし、向上心の強さを示した。
国立の東京学芸大出身者では柔道界初の五輪代表。異例の経歴を歩み、たどり着いた舞台で、この階級では04年アテネ五輪の谷亮子以来20年ぶりの金メダルが期待される。
「ここ(内定)がゴールではなくて、スタートライン。金メダルを取って応援してくれた方々に恩返しできるよう、しっかり準備したい」と抱負を口にした。【木下淳】