B1リーグが10月7、8日に開幕する。21-22年にクラブ史上初のチャンピオンシップ(CS)出場を果たした秋田ノーザンハピネッツは昨季、29勝31敗と負け越し。2年連続CS出場は果たせなかった。日刊スポーツ東北版は、昨季の巻き返しを誓う前田顕蔵ヘッドコーチ(HC=41)にインタビュー。「すごくアツいシーズンにしたい」と語る闘将の眼は、熱く燃えたぎっていた。【取材・構成=濱本神威】
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「昨季は難しいシーズンだった」。昨年の8月末、シーズン開幕まで残り約1カ月と迫る中で、指揮官は家庭の事情でチームを離れた。11月末にはチーム練習に復帰し、12月からはホーム戦でベンチ入り。今年1月以降はアウェー戦でもベンチ入りが増えた。HCとして指揮に復帰したのは4月19日仙台89ERS戦。復帰戦は95-89と見事勝利で飾ったが、この時点で2年連続CS出場の可能性は消えていた。「僕ありきでチームを作って、僕がいなかった。チームにとってすごく、組み立てるのが難しかったと思います」。前提とは全く異なったシーズンは29勝31敗。21-22年の31勝23敗を下回った。
2年ぶりのCS出場を狙う今季は5選手が新加入。今季の補強は、秋田が目指すスタイルと昨季の課題の両面からアプローチをかけた。「今季は、『リーグで1番激しく守りたい、1番速いテンポでバスケットをしたい』というスタイルを掲げている。それに沿って選手を集めました」。しっかり走れる選手やシステムに合った選手を求めた。また、「今までは終盤に川嶋(勇人、現FE名古屋)選手にハンドラーを任せた部分があったが、そこをしっかりポイントガード(PG)に」。速いテンポを目指す中でより明確なゲームコントロールが必要となってくる。その担い手として熊谷航(27)、藤永佳昭(31)のPG2人を獲得。さらに課題として「2点(シュート)の確率(向上)」を挙げ、「外国籍選手に関しては2点(シュート)の確率が高い選手で、3点シュート(3P)もある程度打てる選手」としてロバート・ベイカー(25)、ジェフリー・クロケット(31)を獲得。昨季もストロングポイントだった3Pはそのまま、ペイントエリア内での得点力アップを目指す。
「すごくアツいシーズンにしたい」。指揮官は楽しそうな表情で続けた。「今年はブースターの皆さんが初めから声出し応援ができますし、熱狂あふれる会場にしたい」。昨季はホームで10勝20敗と大きく負け越し、ホームコートアドバンテージを生かし切れなかった。2年ぶりのCS出場はもちろん、昨季よりも熱量アップが確実なホームコートアドバンテージを味方に、ホーム戦での勝ち星を増やしていく。
今季は10月7、8日のアウェー北海道で開幕。ホーム開幕では10月14、15日、CNAアリーナ☆あきたで島根と対戦する。指揮官は「災害もあって、気持ち的に沈んだり、この暑さでしんどかったり。そういうことが忘れられるような、ちょっとでも元気が出るような、そういうチームになりたいです」。秋田をクレイジーピンクに染めあげ、勝利でアツい1年を幕開ける。
◆前田顕蔵(まえだ・けんぞう)1982年(昭57)6月27日生まれ。大阪府出身。15-16年シーズンから秋田でアシスタントコーチを務め、19-20年シーズンからヘッドコーチに就任。今季で5季目となる。