【ラグビー】天理大SH北條拓郎主将が導く3季ぶりの王座奪回/関西大学リーグ連載2

17日の開幕戦に向けて調整する天理大SH北條拓郎主将(撮影・永田淳)

「2023ムロオ関西大学ラグビーAリーグ」は17日に東大阪市花園ラグビー場で開幕する。

注目選手を紹介する連載は、関西の覇権奪還と大学日本一を狙う天理大のSH北條拓郎主将(4年=天理高)を紹介する。最終学年となった今季、自ら立ち上がって主将に就任。チームをけん引する司令塔が、天理大を再び頂点へ導こうとしている。

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16年度から関西で5連覇しながら、ここ2季は京産大に連覇を許している天理大。北條主将は「今年こそという気持ち」と開幕を心待ちにしている。

下級生のレギュラーが多い今季、小松節夫監督(60)がポイントに挙げるのは「下級生がのびのびプレーするためにも、4年生がいかに頑張るか」。その先頭に立つのが北條だ。天理高出身の父を持ち、長野県出身ながら3兄弟で天理高でプレーしたラグビー一家出身。リーグワン3部の昭島でプレーする4つ上の兄・耕太を追って天理大に進んだ。司令塔としてゲームを作るだけでなく「体を当てることも好きなんです」とハードさもいとわない。夏の帝京大や明大との対戦でスクラムに自信を深めたチームの中で、SO筒口允之(まこと、3年=長崎南山)とともに攻撃を作り、時には「チームに勢いを与えるような力強いプレーもしていきたい」と話す。

2年から出場機会をつかんでいたこともあり、主将就任は自然に見えるが「末っ子で、高校でも隠れているような選手だったので、大きな決断でした」。北條を突き動かしたのは、大学選手権決勝という明確な目標があったから。天理大が初優勝した1年時はウオーミングアップ補助でグラウンドに立つだけだったが、それでも特別な雰囲気を味わうことができた。「今度は選手として行きたい」。それをかなえるラストチャンスに向け、チームを進めるために立ち上がった。

北條には、大舞台で体感した高揚感とともに忘れられないものがある。当時の4年生の姿だ。「優勝した代は、めちゃくちゃ声出して、引っ張っていた。優勝するチームは、4回生がチームを引っ張るんだ」。それに比べて自分たちはどうなのか。チームを見つめ直し「俺がやるしかない」と一念発起した。細かなルールを厳守することから徹底し、160人の集団をまとめてきた。

「目標は関西一の奪還と日本一。最終学年として悔いなく戦いたい」。さわやかな笑顔の内側にギラギラとした熱量を潜ませる主将のラストイヤーが、いよいよ始まる。【永田淳】

◆北條拓郎(ほうじょう・たくろう) 2001年(平13)9月18日、長野県生まれ。長野・高森ラグビースクールで5歳からラグビーを始め、中学時は南信州Jr.ラグビースクールでプレー。天理高では2年時に花園で8強入り。ポジションはSH。50メートル走は6秒1。173センチ、80キロ。