<ムロオ関西大学ラグビー:京産大34-9関学大>◇第5節◇29日◇宝が池公園球技場
関学大との全勝対決を制した京産大が、開幕5連勝を飾った。
この試合で流れを変えたのが、前半ロスタイムのプレーだった。広瀬佳司監督(50)が「前半終了間際のトライで主導権を握れた」と、試合のポイントに挙げたトライを決めたのは、U-20日本代表SH土永旭(3年=光泉カトリック)だ。3-9と関学大にリードを許す状況で、FWが押し込んだ間を抜けて、飛び込んだ。「京産のFWは強くて、相手もそこに寄ってくるのはわかっていた。自分の前が空いたので、持ち出しました」。コンバージョンも自ら決めて10-9と逆転し、後半に勢いを増したチームの火付け役となった。
この試合では、キックでも魅せた。キッカーを務めるFB辻野隼大(3年=京都成章)が万全ではなく、左サイドのキックに集中することになり、右サイドのキックを任された。前半の自身で決めたトライの後だけでなく、後半13分にはプロップのヴェア・タモエフォラウ(4年=札幌山の手)のトライ後のコンバージョンも決めた。
「高校の時に蹴っていましたけど、大学に入ってからは1回も蹴ってない。久々すぎてめちゃめちゃ緊張しました」。そう話したが、安定した軌道で着実に加点した。
今季リーグ開幕前には、U-20日本代表として南アフリカで行われた「ワールドラグビーU20チャンピオンシップ」に参加。フランスやニュージーランド、ウェールズといった国々との対戦で苦しむこともあったが、新たな発見もあった。土永は170センチ、70キロと小柄だが「低く入れば、通用する。膝下を狙うっていう意識を学びました」。
目の前に抜けてくる巨体を相手にしても、臆することがなくなった。「逆に小ささを生かして、もっと下に入ろうっていう意識になりました」。世界での経験による変化を、この試合でもプレーで示していた。
この日早朝に行われたW杯決勝の南アフリカ対ニュージーランドも、すでに録画視聴済み。「南アフリカはペナルティーゴール(PG)で12点。ニュージーランドはトライを取っても11点だった。PGの3点に泣くこともあると思うので、ペナルティーをなくしていくように修正したい」。世界一を決める戦いからは、今後控える昨季上位の相手との試合に向けて教訓を得た。
世界への意識を強めたことで成長するSHは、自身とチームのレベルアップのために貪欲に学び続け、進化を遂げていきそうだ。【永田淳】