公務員スケーターが夢舞台を目指す。フィギュアスケートの坪井聖弥(23)が、3日に青森・テクノルアイスパーク八戸で開幕する東日本選手権に出場する。苫小牧市役所秘書広報課の職員として勤務する傍ら競技を続ける異色のスケーターが、大目標の全日本選手権(12月、長野)出場を目指す。
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今季初戦となった東北・北海道選手権(9月30日~10月1日、新潟市)のシニア男子で優勝し、東日本の出場権を得た。フリーでは得意とするステップでの加点を狙い手堅く得点を取って上位進出を狙う。「ステップで観客の心をつかむ滑りを目指す。今までは難易度が高いジャンプを詰め込んできたけど、ノーミスでできる演技構成に変えた。完璧にこなして15位以内には入りたい」と最低ラインを掲げながら、全日本出場権を得る8位以内を目指す。
今春、北洋大を卒業して苫小牧市役所秘書広報課で勤務する傍ら競技を続けている。広報誌の制作や市公式SNSの運用、市主催イベントでの写真撮影などに携わっている。大会出場時の自身の所属は「苫小牧市役所」。出場自体が市の広報活動になる。「少しでも苫小牧市をPRできれば」と話した。
大学卒業を機に引退するつもりだったが、目標としてきた全日本選手権未出場が心残りだった。「全日本出場という目標を追い続けたかった」と現役続行を決意した。大学時代にほぼ毎日、練習時間を確保できていたが、現在は週3~5日程度に減少。市内リンクの夜間の滑走枠確保して練習に励む。「練習時間は3分の1程度になったけど、自分で決めたからにはしっかりとやりたい」と、環境の変化に適応しながら技量向上を目指している。
スポンサーを抱えずに社会人として競技を続ける道を自身の活躍で示していく。「社会人スケーターがなかなかいないので、前例をつくりたいと思って決断した。続けたいと思っている人にとっての選択肢を増やしていけたら」。堅実な滑りを見せて、兼業スケーターの可能性を広げていく。【石井翔太】
◆坪井聖弥(つぼい・せいや)2000年(平12)6月19日、苫小牧市生まれ。苫小牧北光小3年時に高橋大輔の滑りに憧れを持ち、アイスホッケーから転向し、白鳥FSCに入団して競技を始める。東日本選手権では駒大苫小牧高2年時にジュニアで11位が最高成績。家族は母と祖母。167センチ、60キロ。