【柔道】パリ五輪代表へ高藤直寿&ウルフ・アロン、金“後遺症”に向き合い「ひと踏ん張り」の時

稽古で引き締まった表情の高藤

金メダルの先へ-。2日に開幕する柔道のグランドスラム東京大会(東京体育館)に出場する男女14階級の日本代表が1日、都内で練習を公開した。男子60キロ級の高藤直寿(30)、同100キロ級のウルフ・アロン(27=ともにパーク24)が最終調整に励んだ。ともに東京五輪の金メダリストだが、両階級ともここまでパリ五輪代表は未決定。1度、頂点を味わった“後遺症”に向き合いながら、国内ライバルとの争いに決着をつけ、パリ切符をつかみにいく。

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「ひと踏ん張りがきかないよな…」。21年の東京五輪を制し、2年以上が経過した。その間、何度そんな会話をしただろう。高藤は「奮い立たせるのが難しい。そんな話はみんなでしてましたね」と振り返る。競技人生の目標を果たしたその後。共通する苦悩を分かち合い、パリへの最終決戦へとたどり着いた。

高藤は代表レースをリードし続けながら、あと1歩で決めきれなかった。8月の国際大会で3位に敗れ、優勝した永山に逆襲を許した。「本当に五輪に出たいのか」。自問の1カ月間は柔道が嫌になりながら、結論は「気になっちゃってる」。他階級の試合などを見ている自分がいた。「本当に好き。これしかない」。再びスイッチが入った。

ウルフは「考えなくても、心の底に満足しちゃってる部分とかがあるのかな」と東京後の日々を振り返る。22年以降は国際大会での優勝なし。直近では、9月の杭州アジア大会でも準々決勝で敗退した。飯田らライバルも結果を残せず、何とか踏みとどまる。今、2度目の五輪を「応援してくれる人へのために」と動機づけし、自らを鼓舞する。

優勝すれば高藤はパリ切符濃厚、ウルフはリードする見立て。いまこそ、「ひと踏ん張り」の見せ場だ。【阿部健吾】

○…女子は2階級でパリ代表権を争う。女子63キロ級は3大会連続を狙う高市と、初出場にかける堀川が順当なら準々決勝で直接対決する。増地女子代表監督は「本当に差がない状況。優勝すれば決まる」と言及した。78キロ級は東京からの2連覇を狙う浜田も含めた三つどもえ。同監督は「試合内容も見て、もう1回ということもある」と見通した。