<全国高校ラグビー大会:目黒学院55-5静岡聖光学院>◇2回戦◇30日◇大阪・花園ラグビー場
目黒学院(東京第2)のトンガ人留学生、NO8ロケティ・ブルースネオル(1年)が止まらない。1回戦で2トライの花園デビューに続いて、3トライと爆発。静岡聖光学院に55-5で快勝した。今年3月に来日して「正月」もピンと来ない15歳が、将来の日本代表を予感させる衝撃を与えている。来年1月1日の3回戦は、Aシード佐賀工と激突する。優勝候補の桐蔭学園(神奈川)は、松山聖陵(愛媛)に92-0と大勝した。
◇ ◇ ◇
開始直後から圧倒した。184センチ、110キロの巨体が前半2分、爆発的な突破力で守備陣をなぎ倒した。ロケティは、敵陣22メートルライン付近でパスを受けると3人、4人と群がる相手をものともしない。最後は左腕1本で相手を上向きに倒すハンドオフ。衝撃的な“9人抜き”で先制トライをねじ込んだ。
「トライを取ったら、ネクストトライと、もっと取りにいった。(意識は)ネクスト、ネクスト、ネクスト!」
前進を続ける自身の姿のようにその後もトライを奪った。同8分には敵陣25メートルのスクラムからボールをSH大内に渡すと、すぐに折り返したボールを受け取りトライ。パワフルランに観客もくぎづけ。後半6分に退くまで計3トライを奪って「アタックはグッド」と柔らかな笑みをこぼした。
母国トンガで3歳のときにYouTubeを見て始めたラグビー。今年3月に来日し、「ちょっとムズカシイ」という日本語も勉強中。今回の大阪遠征ではトンガでは概念がなかったという「センパイ」をマスターし、仲間との連携をより深める。先輩のLO中村つ主将は「チームのトライゲッター、エースみたいなもの。天性のトライゲッターだ」と実力を認める。
OBで日本代表NO8テビタ・タタフ(27)を目標の選手に挙げて「夢は日本代表選手になること」という。これで来年1月1日はAシード佐賀工と対戦が決定。日本では初の「正月」によくわからないというが、試合となると「楽しい。ラグビーは一番楽しい」とやる気をみなぎらせた。打倒シード校の思いは全員が持ち、来日1年目のロケティも「ターゲットはサガコウギョウ(佐賀工業)」と鼻息は荒い。シード撃破へ“新戦力のエース”の爆発は欠かせない。【林亮佑】
◆ロケティ・ブルースネオル◆ 2008年1月21日生まれ、トンガ出身。3歳からラグビーを始め、23年3月に来日。目黒学院中から目黒学院に進学。ポジションはNO8。目標の選手は同校OBで日本代表NO8テビタ・タタフ。184センチ、110キロ。